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研究の現況

第10期教育課程開発研究及び2018年研究について

1 第10期教育課程開発研究の研究主題
「今を生き明日をつくる子どもが育つ学校」

2 第10期教育課程開発研究の経緯
 私たちは、研究主題「今を生き明日をつくる子どもが育つ学校」を掲げて、第10期教育課程開発研究を立ち上げ、子どもの「いのち」の輝きを支える「感性」に着眼しながら研究活動を推進してきた。
 1年次にあたる2015年研究では、副題を「『感性』を培う新教科・教育活動の創設」とし、「感性」を教育課程づくりに位置付けながら、「創造活動」「実践道徳」「実践教科活動」「集団活動」の4つの教育活動を創設した。「感性」を、よりよい自分をつくる土台として置き、一人の人間としての子どもと教師が、互いの「いのち」を輝かせながら、「夢」と感動のある教育活動を繰りひろげ、子どもの生き生きとした姿から、人間が人間としてよりよく生きる行為を生み出す「感性」のはたらきを見た。
 2年次にあたる2016年研究では、副題を「『感性』のはたらきに着眼して問い直す4つの教育活動」とし、教育活動の中心的な対象である「材」に着眼して、子どもが「材」に心を寄せ、かかわりを深くしていく中に「感性」がはたらいていることを見いだした。そして子どもが「材」と一体となりながら、「材」の事実に出あい、矛盾や葛藤を乗り越え、意識の体系をひろげる姿に、子どもの育ちを見た。
 3年次にあたる2017年研究では、副題を「『感性』がはたらく教育活動の構想・展開」とし、「材」とのかかわりの中ではたらく「感性」を資質・能力から問い直して、「主体性」「協働性」「創造性」が連関してはたらくことを子どもの姿から見いだした。「主体性」「協働性」「創造性」の3つのはたらきが連関する子どもの姿を思い描きながら活動のねらいを立て、「感性」がはたらく教育活動を構想・展開したことで、教師が「しかけ・手立て」を吟味したり、講じたりすることの重要性を明らかにした。
 3年間の研究で、私たちは、子どもが「材」とかかわりながら、よりよい「自分」をつくる姿を思い描き、構想・展開する教育活動によって、子どもは、「材」の文化的価値にふれたり、矛盾や葛藤を乗り越えたりしながら、意識の体系がひろがるというとらえを確かにしてきた。

3 2018年研究(4年次)の副題
 「感性」がはたらく教育活動の充実

4 2018年研究(4年次)の副題設定の意図
 私たちは、「感性」を「包括的、直感的に行われる心の動き及びその能力であり、知性と相補的にはたらきながらよりよい『自分』をつくる土台となるもの」と定義した。また、「感性」を、感じる心や感受性などの受動的な能力だけでなく、能動的な価値判断能力をも含むものととらえてきた。そして、よりよい「自分」をつくる子どもを思い描いて、「感性」がはたらく教育活動を構想・展開してきた。
私たちは活動を構想する上で、「材」、「場」、「教師」、「学級集団」、「教育課程の枠組」など、子どもを取り巻く様々な「学びの環境」を思い描く。また、活動の山場をどこに位置付けるか、子どもが多岐多様に「材」にかかわる活動をいつ行うかなども思い描いた上で、活動を構想している。
 しかし、実際に活動する子どもの姿は様々である。決して構想通りの姿を見せるとは限らない。年間を通して、子どもの姿とともに活動構想を見つめていくことで、活動相互の結びつきが見えてきたり、新たな活動の必要性を感じたりすることがある。年間活動構想を、子どもの姿からつくり、つくり変えていくことにより活動は充実していく。そのことが、教育活動を充実させ、よりよい教育課程をつくっていくことになる。
 そこで、4年次にあたる2018年研究では、「感性」がはたらく教育活動において活動する子どもの姿を継続的にとらえながら、年間活動構想をつくり、つくり変えていく。このことが、教育活動づくり、教育活動の構想・展開を、より一層充実させていくことにつながっていく。そのことによって、研究主題「今を生き明日をつくる子どもが育つ学校」を具現していく。

5 2018年研究(4年次)の内容
○創造活動を中核とする教育課程運用の実際をとらえ直す
 これまで、教育課程における創造活動と実践道徳の関係については、体験と思考を視点に言及されてきた。しかし、創造活動と実践教科活動、創造活動と集団活動の関係については、必ずしも十分な検討がされてきているとは言えない。とかく、実践教科活動は個々のメンバーが、自身の専門とする教科を主として構想・展開されることが多く、創造活動が教育課程の中核となることで、実践教科活動における子どもの「探究」の様相がどのように変わっていったのかといった、創造活動と実践教科活動の関係については、教育課程を運用する上で、十分に議論が尽くされていない。
 創造活動は学級において構想・展開することから、それを中核とする教育課程は、学級において運用されるものである。つまり、創造活動を構想・展開する教師は、目の前の子どもの姿や他の教育活動との関係をとらえて、学級の教育課程をつくり、つくり変えているのである。
 4年次研究では、創造活動の年間活動構想を基に、各学級の創造活動を中核とする教育課程運用の実際をとらえ直す。

6 2018年研究(4年次)の方法
(1)学級の教育課程運用の実際を確かめる活動公開
 学級における教育課程運用の実際を、子どもの姿から確かめる活動公開を行う。活動公開において、子どもの行為や発言、シートの記述などから、子どもがどのようにその学級の教育活動のつながりをつくっているかをとらえる。そのために、活動公開前のグループによる事前検討を大切にする。提案者は、学級の年間活動構想やそれまでに活動してきた子どものストーリーを基に活動案を作成する。提案者が作成した活動案は学級の教育活動のつながりをとらえているかを検討する。活動公開において、参観者は、子どもがどのように学級の教育活動のつながりをつくっているかを視点に参観する。
 事後検討では、学級の教育課程運用の実際について、活動でとらえた子どもの姿から議論する。事後検討の後、提案者は議論を受けて、今後の教育活動の思い描きについてレポートを執筆する。参観者は、自身がかかわる学級や教育活動について思考したことについてレポートを執筆する。
 活動公開を中心に置き、事前、事後における一連の活動により、教育課程運用の実際を確かめる。

(2)教育課程運用を推進するレポート執筆と年間活動構想の更新
 学級の教育課程運用を推進するためには、日々の子どもの姿を見つめていく必要がある。子どもの志向や、子どもが学級の教育活動のつながりをつくる姿を根拠に、教師は個々の教育活動をつくり変えているからである。日々の子どもの姿を見つめていくためにレポート執筆と年間活動構想の更新を行う。
 レポートには、学級や教育活動における子どもの姿から、子どもがつくる学級の教育活動のつながりについて思考したことをまとめる。毎週発行する学級だよりにおいて発信する子どもの学びの姿も基にしながら、日々の子どもの姿をとらえる。
また、1学期末と10月末に、活動公開や日々の活動での子どもをとらえてつくり変えている年間活動構想をメンバー相互で見直し、更新する機会を設ける。メンバーは、子どもの姿をとらえて執筆したレポートなどを基に、年間活動構想を更新する。更新した年間活動構想をメンバー相互で見直し、検討することで、他のメンバーの視点からも子どもをとらえ、よりよい年間活動構想につくり変える。
 レポート執筆と年間活動構想の更新により、日々の子どもの姿をとらえ、教育課程運用を推進していく。