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学級の活動

秋の膳学習会、「くびきのごっつぉ膳」をあじわって

6年2組 創造活動 2025/09/12

11日(木)、藤作グループの笹川社長、君島料理長に来校いただき「秋の膳学習会」を行いました。

笹川様からは、膳の歴史、使い方、藤作グループにとっての膳の存在についてお話をいただきました。子どもは、膳が奈良時代から使われ、江戸時代には庶民の間でもテーブル代わりに用いられていたこと、料理を美しく清潔に提供したり、持ち運びやすくしたりするために使われ始めたことを知りました。膳は姿勢を正し礼儀を重んじる食文化をつくってきた側面から、使い方に様々なルールがあることを実演で教えていただきました。例えば、箸は一本ずつ引いて後ろから回り込むようにして持つこと、膳を汚さないために食事中の箸を置かないことなどです。笹川様の実演を見て、実際に真似してみることでマナーを覚えようとしながらも「こんなに厳しいとは思わなかった」と話していました。最後に、藤作グループにとっての膳とは「日本文化の象徴であり、お客様に料理を届ける舞台である」と笹川様は仰っていました。この話から、食材をのせるだけでなく、日本の食文化や社会の歴史、人々の暮らしを感じさせる膳の価値にふれました。  

君島様からは、秋の膳に使う食材や膳の見た目を整えることについて話をいただきました。膳を見栄えよく提供するために「一汁三菜」「五味五色」の原則を意識していることを聞き、これらを守るだけで見た目がよくなることを知りました。その後、「秋の膳の例を知りたい」というリクエストに対して、君島様に調理していただいた「秋の膳」を見せてもらいました。食材の色味だけでなく、皿の色や飾られている花などから「膳は、食材以外の全体できれいに見せないといけないんだな」と話し、「膳は舞台」という笹川様の言葉を、膳を見ることで理解を深めていました。

翌12日(金)には、坂口記念館ヘ行き、「くびきのごっつぉ膳」をあじわいました。「のっぺ」をはじめとした郷土料理をあじわいながらも、昨日習った膳のマナーを意識しながら食べていました。「2膳あって量も多かったから、マナーを意識するとすごく時間がかかった」「マナーを意識すると、いつもより味わえた」と話し、膳のしきたりを守って食べることのよさも感じていました。

子どもは、作文シートに次のように書きました。

「今日、笹川さんと君島さんの話を聞いて、食事のルールが思っていたよりも多く、びっくりしました。そのマナーに加えて、秋や冬のおすすめな食材を教えてもらいました。秋は、オレンジといった赤や黄色などの明るい色が多くありましたが、冬は果物が少なかったです。でも、カニといったおいしい食べ物が出てくることも知りました。膳の見た目をよくするため、『五味五色』という言葉があることも習いました。黒を入れると全体がきれいに見えるため、黒は必須であると感じました。膳をつくるときには、食事のルールに今まで以上に気を付けて食べたいと思いました」

「藤作さんに学校に来ていただき、膳や秋冬の旬の食材など色々なことを聞きました。まずは、膳の歴史やマナーについてです。昔は貴族や天皇しか食べることができない品があったり、マナーがとても厳しかったりすることを学びました。その後、秋冬の食材について学びました。自分はリンゴの旬が冬であると思っていたため、秋であると知り、正しい時期を知ることができたのでよかったです。その後、君島さんが調理した『秋の膳』を見ました。レンコンの穴にたらこを入れるなど、細部にわたって盛り付けに工夫がされていて、発想力がすごいと感じました」

今回学習した膳のこと、食材のことを生かして2学期は膳を自分でも提供してみたいという思いをもちはじめています。「秋の膳」のメニューを「食べる人が喜ぶ視点」を意識してつくっていきます。