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学級の活動

物語「みちくさ」の後ばなしを書く

5年1組 実践教科活動 2025/08/22

物語「みちくさ」を読み、登場人物の心の距離を図化してとらえてきた子どもは、健ちゃんと大ちゃんのその後はどうなったのか、興味をもちました。そこで、物語を読み返しながら2人がその後どうなったか考え、物語の後ばなし(あとばなし)を書きました。

子どもは、次のような後ばなしを書いていました。
 次の日。
 ぼくはやっぱり、クラスでみんなにバカにされた。おそらく大ちゃんが、昨日のことを話したのだろう。なんて余計なことをしてくれたんだ。しかも卒業まで残り三ケ月半だ。このまま三ケ月半、永遠にバカにされるのだろうか・・・。
 そして、学校から帰る途中、いつもの通学路を歩いていると、川をながめている一人の男の子がいた。・・・よく見てみると、今日学校を休んでいたはずの大ちゃんだった。昨日、コイを釣ってかぜでもひいたのかと思ったが、こんな所で何をしているのだろうか。
「大介、何してんだよ。」
「おっ、健ちゃんじゃん。」
「なんで今日、学校休んでたんだよ。」
「いやあ、バレちゃったかあ。ただのズル休みだよ。」
「ダメだろ!ちゃんと来ないと。」
「別にいいだろ。今日は、コイあんまりいなくてつまんないけど。」
「全く・・・。心配させんなよ。」
 ぼくは小声でこっそりつぶやいた。大ちゃんは気付いていなかったようだが、ぼくははずかしくなって、すぐに帰った。
 そして、卒業式の日。卒業証書も受け取り、もうすぐでこの学校とはなれると思うと、少しさみしくなる。ぼくが校門の外に出ようとした時だった。
「おーい、健ちゃーん!!」
大ちゃんだ。
「何だよ。」
ぼくは、返した。すると、大ちゃんは満面の笑みをうかべた。
「一緒に写真とろうぜ!中学はなれちゃうしさ!」
そう言われて、ぼくは大ちゃんを真っ先にあの川へ連れて行った。
「思い出の場所だろ?」
そう言って、ぼくは大ちゃんが持つスマホに手を重ねた。
 パシャッ。
 その写真は、今までで一番の笑顔だった。

 その次の日、塾からの帰り道。またぼくは、家下川(やしたがわ)に行ってみた。大介とコイをつったことを思い出しながら見ていた。川を見ていたら、
「おーい、健ちゃーん。」
と、不意に声がした。ぼくは、おどろいて後ろをふり向くと、大介が走って来た。大介は、
「ここにいたんだね。」
と、言いながら走っていた。ぼくは、「あれっ?」と思いながら見ていた。それは、大介がたて笛にぐるぐる巻きに糸を巻いたものとパンの切れはしを持っていたからだ。大介は、
「今日も釣りに行こうよ。」
と、言ってきた。そして、大介はもう一つの少しはなれた川へぼくを案内してくれた。そして、持っていたたて笛の糸を川へ入れた。
「はい、健ちゃん、これ持って。」
と、大介は行ってきた。(え?協力するなんて一言も言ってないぞ)と思った。でも、ぼくは何をつるのか少し楽しみだった。そして、何分か待っていると、コイの時よりももっと重かった。ググッ、バシャンッ。大介と協力して、何とかつり上げることができた。釣れた魚は、コイだった。でも、ふつうのコイではなかった。赤と白の大きなコイだった。ぼくは、コイを見ておどろいた。いろんな色がいるんだなと思った。それから、六年生で卒業しても、大介とつりをしたり、川に行ったりした。ぼくは、また大介と仲良くなれてよかったなと思った。