「西野谷ならでは」を感じた宿泊体験活動①
西野谷にかかわる活動を重ね、もっと西野谷を感じたいという思いを強くした子どもは、7月9日・10日に宿泊体験活動を行いました。
普段、活動で使っている西野谷の家(古民家)に着くと、丸山さんから「山のげ」(粟立山崩壊)について話を聞きました。丸山さんは、御年91才。「山のげ」の歴史を伝える記念誌の編集員を務めた方です。1902年に粟立山が崩壊したことで、集落の半分が壊滅したことを聞くとともに、古地図でその範囲の広さを確かめると、子どもは被害の大きさに驚いていました。また、丸山さんの「昔の人が苦労をして、村をよみがえらせたり、万内川砂防堰堤をつくったりしたことで今がある。そのことを忘れないようにしたい」と話す表情を、真剣に見つめながら話を聞いていました。丸山さんのお話を聞いた後は、万内川砂防堰堤を訪れたり、「山のげ」で奇跡的に災害を免れたという神様の祠を見たりするなど、集落を探索しました。
集落の探索から戻ると、流しそうめんをしました。用いた竹は、節抜きなど、集落の方の多大なご協力のお陰で準備できたものです。前々から、「流しそうめんをすることが夢だった」と作文シートに書いていた子どももおり、子どもは竹を使った流しそうめんをとても喜んでいました。
流しそうめんの後、妙高市内の温泉施設「かわら亭」で汗を流すと、夕食の準備に取り掛かりました。中でも、笹寿司は西野谷で昔から食べられてきたもので、笹の葉は以前の活動で子どもが集落内で集めたものを使いました。来てくださった集落の方に、作り方を習いながら一緒に笹寿司を作りました。また、のっぺや味噌汁なども作り、夕食においしくいただきました。
夕食の後は、集落の方が紙芝居をしてくださいました。紙芝居は「山のげ」と「よもしろうの滝」です。夜の古民家に西野谷の歴史や言い伝えを物語る声が響き、子どもは紙芝居にすっかり引き込まれて見ていました。また、来てくださった集落の方と話をし、西野谷とのつながりをより深めている姿もありました。
紙芝居は拍手喝采のうちに終わりました。その後、ナイトウォークで夜の西野谷を散策したり、仲間と花火を大いに楽しんだりして、床に就きました。(一日目終わり。宿泊体験活動②に続く)