二本木駅には、よりびとがいた
上越地域にある無人駅を調べた子どもは、二本木駅に行くことを計画しました。
二本木駅について調べた子どもは、スイッチバックがあり、無人駅の中でも有名な駅だということを仲間に話しました。
二本木駅に向かう途中、「なんでこんな山の中に駅があるんだろう」とつぶやく子どもがいました。
これまで訪れてきた無人駅がある地域との違いを電車に乗っているときから感じていました。
二本木駅に到着すると、駅を管理する新井駅長の東條さんと出会いました。
子どもは、雪の多い地域にある駅の歴史やスイッチバックのしくみなど、たくさんのことを知りました。
また、駅舎の一部にある喫茶店「さとまる~む」の豊岡さんにも出会いました。
365日交代で駅にいること、駅の業務の一部を担い、二本木駅で困っているお客さんに声をかけたり掃除をしたりしていることなどを知りました。
東條さんや豊岡さんの話を聞いた子どもは、「二本木駅のよりびとだ!」「無人駅なのに、有人駅みたい」と話しました。
子どもは、谷浜駅やこれまで行った無人駅と比べながら、駅舎やホームの中を時間いっぱい散策しました。
谷浜駅にはない駅スタンプや駅ノート、ジオラマを見つけた子どもは、「谷浜駅にもあってもいいのに」とつぶやきながらも、二本木駅にしかないものを楽しみました。
子どもは、この日の作文シートに次のように書きました。
「今日は、二本木駅へ行きました。谷浜駅と比べて、二本木駅は明るい感じがしました。自然も感じられるし、無人駅だから静かでとても落ち着きました。きっさ店もあったので、ゆったりできていいと思いました。無人駅だけど、豊岡さんがいるので谷浜みたいに本当の無人駅ではないと思いました。カフェみたいなのがある無人駅が他にもあるのか知りたいです(後略)」
「今日は、二本木駅へ行きました。谷浜と比べて全体的にきれいで、谷浜は上の方にかいだんがあるけど、二本木は下の方にかいだんがあったよ。ぼくたちは、まだ谷浜のよりびとじゃないと思うよ。なぜかというと、やっぱりまだそんなにたくさん谷浜に行ってもないから、もうすこし谷浜に行ったらよりびとになれると思うよ」
「(前略)谷浜はぜんぜん人が来なくて、有名人も来ないけど、それに比べて、二本木は、『スイッチバック』があるから、有名人、いろんな人が来るんだなと思いました。とうじょうさん、とよおかさんは、よりびとだと思います。りゆうは、365日こうたいでいるし、ほぼ毎日駅にいるからよりびとだと思います。これからは、もっと駅に行って、自分を『よりびと』化させたいです。あと、自分もとうじょうさんみたいな人になって、学校に駅をつくって、『みんなをえがおにさせる』人を目ざしていきたいです。ダンボールでつくった駅も『本物』の駅みたいに、人が来るようにがんばります!!」