毎日、駅に行きたい
よりびとステーションの活動中に「毎日、駅に行きたいけど、さすがに毎日は行けないんだよな」と話すこどもがいました。
教師が「どうして駅に毎日行きたいの」と尋ねると、子どもは「谷浜駅は無人駅だから静かで、行くとなんか落ち着くから」と話しました。
これを聞いた仲間は「じゃあ、教室に無人駅をつくればいいじゃん」と話しました。すると、「谷浜駅と似た駅にしたいね」「谷浜駅との違いも見つけられるかもしれない」「教室に駅があれば毎日行けるから、駅で給食も食べられるね」「教室全体を駅っぽくしたい」など、子どもは、仲間の言葉をきっかけに思いや願いを膨らませました。
次の日、子どもは、「これを使えば簡単に駅ができる」と家からダンボールを持ってきました。学校にあったダンボールも使いながら、仲間と協力し、教室のオープンスペースに駅をつくっていきました。駅をつくる仲間の姿を見た子どもは、「駅をつくるなら、電車もつくらなきゃ」「線路ならダンボールですぐつくれる」「切符売り場をつくりたい」などと話し、次々と駅に関係のあるものをつくり始めました。
駅をつくっている子どもは、「みんなから駅名を募集して決めたい」と話しました。学級の仲間の意見を集計した結果、駅名は「よりびと駅」に決定しました。
また、駅のホームにはベンチも完成し、子どもは、仲間が走らせる電車を待ちながら楽しみました。
子どもは、作文シートに次のように書きました。
「ダンボールで教室に駅をつくりはじめました。ホームとかかべとかがまだみかんせいです。もっと広くするのか考えて、ベンチもおきたいです。もっと駅っぽくして他のクラスをよんで、電車にのってほしいです。そしたら、人気の駅になる!」
「今、考えていることは、線路をもっとのばすことです。4年1組の教室を1周できるくらいを目ざしているからです。(中略)細かいダンボールのかけらで、わっかをつくってそこにさしこむことにしました。これからも完成までがんばります」
「今日、よりびとステーションで、きっぷ売り場をつくるのと、駅の名前を発表しました。駅の名前は『よりびと駅』にきまりました!!それを木に書いて、ガムテープでがんじょうにはりました!きまってよかったです。駅には『○○の人しか使っちゃダメです』というのはないから、全校に使ってほしいです(後略)」