ずっと雨の金谷「究極の選択」
金谷で立てたテントの中に、プラネタリウムを投影したいと考え、取り組んできた子どもがいます。子どもは、これまでは天気が良かったためにテントの中が明るくなってしまったことを、プラネタリウムが映らない原因と考えていました。そして次のお出かけは、曇りの日に行きたいと思いました。仲間はその話を聞き、協力したいと思いました。そこで、天気予報を見て、「雨時々曇り」の予報の日に金谷へ行くことにしました。
お出かけの日は雨でした。教室で子どもは、共にテントを立ててきた仲間2人がお休みであることがわかると、涙があふれてきました。そして、残った2人でテントを立てるかどうかをよく考えました。子どもは、仲間がこの日にしてくれたことを思い、テントを立てることにしました。そして、「先生、ストップウォッチ貸してください」と言い、テントを2人で立てる時間を計ろうと思いました。
金谷に着き、雨の中、テントを立て始めました。桜の木を組み、黒いシートとブルーシートで覆い、ペグで固定しました。ボランティアの方から手伝ってもらいながら30分ほどでテントが立ちました。仲間と4人で立ててきたときと同じくらいの時間でできたことを喜んでいました。テントの中で、星座をかたどったカップにライトの光を当て、天井に投影しようとしました。しかし、それでもテントの中は明るく、うまくいきませんでした。そこで、道具を入れてきた段ボールの中に投影することにしました。すると、星座が段ボールの底に映りました。子どもは、その様子をタブレットで録画し、お休みした仲間に見せたいと考えていました。
炊事場では、ハロウィンにちなんだ料理をつくりたいと考えた子どもが、かぼちゃのおやきをつくりました。また味噌汁やポテトサラダもつくりました。仲間は、料理組がつくってくれた料理をいただきながら、雨で濡れた身体を温めました。
白旗山に山頂にテントを立てた子どももいました。仲間はその様子を見て「白旗村」と呼びました。山頂から眼下を見下ろすと、霧がかかっていました。子どもは、ずっと雨だった金谷での活動を終え、「一度はこういった雨の日にするけいけんもした方がいいんじゃないあかなと思いました」と作文シートに書いていました。
子どもは、作文シートに次のように書いていました。
「今回のアドベンチュは一言で言うと『とにかく大変』です。なぜかというと、チームメイトの〇〇ちゃんと〇〇ちゃんが休んでしまったからです。休むのは〇〇ちゃんだけかと思っていたら、〇〇ちゃんも休むなんてショックでした。そして、〇〇ちゃんも休むかもと思い、ないてしまいました。でも、〇〇ちゃんが来たので安心しました。そして、私たちはテントを立てるか立てないかのきゅうきょくの選たくをせまられ、それでもテントを立てることにしました。理由は、たくさんあります。1つは目は、天気が雨だというとこです。日時を決める時、半分の人は別の日がいいと言っていたけど、もう半分の人は『プラネタリウムの成功のために』と言ってくれたので、みんなのきたいにこたえるためにそうしました。それに、ライトがふえたと言うことです。(中略)テントづくりは、大変でした。4人が2人になったので、時間がかかると思いきや!タイムは32分9秒でした。あんまりかわりはありませんでした。ほとんどボランティアの〇〇さんにまかせてしまいました。でも、なんとか立てることができました。そして、テントが完成した後、つよい雨がふってきたので、はやめにテントを立てることができました!!」
「今日、12回目の金谷アドベンチュへ行きました。今回の金谷アドベンチュは、雨がふっていて大変でした。この前の金谷アドベンチュは、予定をつめつめにしてそれをちゃんとやれたけれど、今回は、ぜんぜんちがいました。今回は、〇〇ちゃんがもってきてくれたつうじょうのテントは、いつもとちがって下の方からしみこんでしまって、思ったよりもたくさんのものがぬれてしまいました、それでこの時から、雨の日ってちょっと大変だけど、これも『金谷アドベンチュ』の『アドベンチュ』なのかなぁ?と思いました。それでやっとテントが、〇〇ちゃんのおじいちゃんがすごくやってくれてなんとか立ちました。〇〇ちゃんのおじいちゃんは毎回、手伝ってくれるのでとても助かります。でもこのけいけんもないと、雨だったのに、やり方がわからなくてできない(テントを立てられない)かもしれないから、一度はこういった雨の日にするけいけんもした方がいいんじゃないあかなと思いました。」