実践音楽科「ワンピクチャーサウンド」
実践音楽科「ワンピクチャーサウンド」の活動で、子どもは、1枚の絵を表す音楽をつくりました。
子どもは、カウベルをやさしくたたいたり、ウッドブロックの筒状になっている中をカタカタと鳴らしたりしながら、花が成長していく様子を表す音をつくりました。つくった音を、仲間とずらしたり、重ねたりして、いくつもの花がどんどん伸びていく様子を表しました。子どもは、「最後に花が咲くのを、○○くんの太鼓のドンっていう音でつけよう」と話し、仲間と花が咲く様子の絵を表す音楽をつくりました。
いろいろな音楽がつくられていく中で、ドンっと大きな音を出して音楽をおわりにしたりする一方で、「『ワンピクチャーサウンド』はできたけど、おわりがわからなくて、いつ鳴らすのをやめていいかわからない」と話す子どもがいました。
そこで、教師が「いま、つくっている音楽におわりをつけるとどうなりますか」と問い、音楽のおわりについて考えました。子どもは、「おわりをつけるとかっこいい感じがするから、おわりをつけたい」「音を小さくしておわると、選んだ絵を表せそう」「いまは海の絵の音楽をつくっているから、海におわりはないから、おわりはつけないほうがよさそう」と話しました。
子どもは、いまつくっている音楽のおわりをどうするか考えながら、1枚の絵を表す音楽をつくりました。
「海におわりはないから、おわりはつけないほうがよさそう」と話した子どもは、仲間と音を合わせる中で、おわりがないことになじまなさを感じました。そこで、「海の潮が引いていく感じにしよう。どんどん音を小さくして、鳴らす楽器を減らしていけばいいんだ」と話し、魚が泳ぐ様子を表す音や波を表す音を少しずつ小さくしていきました。子どもは、ドンっと大きい音を鳴らして音楽のおわりを表すだけでなく、鳴らす楽器の数や音の大きさを変化させることでも音楽のおわりをあらわすことができると感じ、海の絵を表す音楽におわりをつけて、音楽をつくり変えていきました。