筒方のにぎわいについて
これまで子どもは、筒方の人と一緒に、米、畑作りや関田古代詞などをしてきました。その中で、子どもは筒方にある自然の豊かさや筒方の人のあたたかさを感じてきました。一方で、関田古代詞が昔のようにはにぎわっていないことを感じたり、米作りを終えた農家の人が刈上げぼたもちを食べなくなってきているという風習がなくなっていることを知ったりしました。
そこで、これまでかかわった筒方と筒方に住まう人について見つめる実践道徳「筒方のにぎわいについて」をしました。
子どもは、これまでかかわってきた筒方の人について話しました。信越トレイルでは「森のことを教えてくれた。木の名前とか、あと何分とか。優しかった」、関田古代詞では「生演奏をしていたのがすごかった」「伝統のあるお祭りだなと思った」「1重の円だったけど、にぎやかだった」と話しました。
そこから、「筒方は、にぎわっていますか」と学級全体に問いかけました。問いを聞き、「えーにぎわっているんじゃない?」「ある意味にぎわっている」「にぎわうとは?」と話す子どもがいました。そして、ロイロノートに自分の意見を書きました。ロイロノートでは、「にぎわっている」「どちらでもない」のどちらかでした。
そこで、どちらでもないと答えた仲間の意見から聞いていきました。「にぎわっていない理由として、人が少ない。にぎわっている理由としては、お祭りで人がいて明るかったり、お昼を一緒に食べて楽しかったことからにぎわっている」「にぎわっているのは、祭りでにぎわっているけど、にぎわっていないのは人口が少なくて、寂しい感じがする」「にぎわっていない理由は、刈上げぼたもちの習慣もなくなっているし、それだけを言うと人が減っているとか、昔よりにぎわっていない。にぎわっている理由は、祭りとかでもにぎわうけど、筒方の人たちと5の1が楽しんでいるから」「人が集まってにぎわっている場所はないんじゃないかなと思う。だから暗くはないけど、にぎわっているわけでもない」と話しました。一方で、にぎわっていると話している子どもは、「私は、にぎわっていると思う。人が多いわけではないけど、筒方の人が笑っているからにぎわっていると思う」と話しました。
そこで、子どもが筒方地区の人数を話していたことから、人口の移り変わりを提示しました。「子どもは、筒方の人口の推移を見ると、「かなり減ってる」「増えているところもあるね」「でも19人とかのところもある」と話しました。人口を見た子どもは、「筒方で産まれて育っても、どこか東京とかに行ってしまう。それで、外に出たまま、そこに移住したりして、1回出たらもどってこない」と話したり「福山さんとかは、逆に筒方にきた。前倉さんも。こういう人がいるとにぎわっていると思う」と言ったりしました。また、福山さんや関原さんとのかかわりから子どもは、「福山さんや関原さんは、田んぼとかで自然を楽しむためにきているから、にぎわっているというか、人が少なくてにぎわっていなくても、自然があるから、いろんな人のにぎわいを感じるのではなくて、自然を感じているから人が少ないからってにぎわっていないわけじゃないんじゃないかな」と話しました。
仲間の意見を聞いて、子どもは最後に作文シートに「筒方のにぎわいについて」書きました。
「筒方がにぎわうのは昔ながらの伝とうのお祭りがあったり、自然豊かだからだと思います。でも、にぎわってはいるけど、人口は206人で、とてもすくないから、これからどんどんお年寄りが増えていくと、なくなってしまう人も出てくるから、人口はもっとすくなくなっていってしまうと思います。自然豊かでとてもいい所だけど、移住してくる人がこないかぎり、どんどんにぎわいがなくなっていってしまうと思います。」
「筒方がにぎわうのは、住んでいる人が笑顔でいたり、ワイワイしているときだと思います。りゆうは、私はにぎわうというのは人の多さではなく、楽しいかどうかだと思います。だから、筒方の人とかかわってきて、みんな優しくて私自身が楽しく笑顔になれるから、筒方はにぎわっていると思います。」
「筒方がにぎわうのは、筒方にいる人たちの性格だと思いました。理由は、たくさんりょうりのお手伝いをしてくれたり、おみそ汁を用意してくれたり、筒方の人の優しい微笑みやおもしろいじょうだんなどがにぎわうもとじゃないかなと思いました。あと、福山さんと関原さんがでていかないのは物や人もあります。(多分)みんながイベントのことをしらせたりすれば人がふえると思います。」
「筒方がにぎわうのは自然があるからだと思います。理由は、福山さんはいろいろな良いとこを探していた中で関田という場所に移住してくれたからです。みんな人が少ないとにぎやかではないというイメージをもっていたけど私はそうではないと思います。人がたくさんいるザワザワ感があると今まで感じてきた自然のにぎやかさを感じられないからです。」