金谷の桜で草木染め「きれいに染まれ」
近藤さんと草木染めをしました。使う植物は、金谷山の桜です。金谷山には、冬の積雪で折れた桜の木の枝が多くあります。子どもは、折れた桜の木の枝をテントの柱や骨組みにしてきました。近藤さんが、テントの材料に使っていた桜の枝を自宅に持ち帰り、煮詰めて染料をつくってくださいました。
この日は、牛木さんも小学校に来てくださいました。下処理をした白いハンカチを受け取り、思い思いにゴムで縛っていきました。どのような柄になるのか想像しながら、染液が入った鍋で煮ていきました。20分後、竹の棒で取り出しました。輪ゴムを取ってひろげてみると、丸やハート形、縞模様などの柄が現われました。近藤さんは、「何回も染めると色が重なり深みが出る」と教えてくださいました。子どもは、再び輪ゴムで縛り、染液で煮ていきました。そして、仲間や牛木さんと共に「きれいになあれ、きれいに染まれ」と歌いながら竹の棒で混ぜていきました。20分後、ハンカチをひろげてみると、柄がほとんど見えなくなってしまいました。子どもは、「模様が消えちゃった」「どうしたら柄ができるの」と話しました。
はっきりとした柄になった仲間が「ゴムでぎっちぎっちにすればいいんだよ」と教えてくれたことから、ゴムを固くきつく結び、3回目の染めをしていきました。子どもは、仲間共に、「いっせーのーで」で染液に入れ、「あとがくっきりつきますように、あとがくっきりつきますように」と歌いながら染めていきました。染液から取り出し、ひろげてみると、ピンク色の中にうっすらと柄が見えるようになりました。
その一方で、初めに染めた柄が気に入り、1回で染めることをやめる子どももいました。子どもは、「思い通りの柄になって、お気に入りのハンカチになった」と話していました。最後にアイロンにかけると、色がさらに淡くなり、優しい桜色のハンカチになりました。子どもは、「柄が薄くなってしまったけど、近藤さんに『その色が、ねらっていた色だよ』と言ってもらってよかったです」と話していました。
子どもは作文シートに次のように書いていました。
「今日牛木さんとこんどうさんといっしょに草木ぞめをしました。まず二人をむかえに行きじゅんびをしました。そのあときがえをして家庭か室にいって草木ぞめかいし!さいしょネームペンでぬのに名前を書きました。わごむがくばられてぬのをわごむでむすぶそうです。私は、てるてるぼうずみたいなドレスをきた人形みたいになりました。私はどうなるのかあと考えて、ああなるのかなぁと思いました。次は、さくらの木のえきをなべに入れてコンロにもって行きました。それで火をつけました。(中略)草木ぞめの目玉!そめるです。竹のぼうでおしながらまぜました。少しさくらのにおいがしました。バケツ(小)に入れてバケツ(中)にうつしました。水あらいをしました。またとうじょう竹のぼう!でまぜて水であらい、次は良いなと思ったらわごむをはずしました。そうすると、そうぞうどおりのもようが。でも少し真ん中からずれていました。けど私は、おきにいりです。」
「(前略)もう少しがらをこくしたかったので、二回戦目をしたら、なんと、がらがどこかへいきました。(きえた)さすがにくやしかったので、三回戦目・・・の前に〇〇さんのもようがすてきだったので、こう聞きました。「どうやったらがらがこくなるの?」と。答えは、「輪ゴムでぎっちぎっちにすると」・・・だそうです。なので、もうちぎれそうなほどぎちぎちにしました。三回戦目のじゅもんは・・・「あとがくっきりつきますように」と大きな声で早口で〇〇さんと〇〇さんと私でとなえていたら、ほかのはんから、シズカニシテときたので、少し音量をさげました。じゅもんをとなえるのも楽しかったです。そうとなえていたら、ほんとうにくっきりつきました。」
また、これまで新聞をつくってきた子どもは、次のような記事を書いていました。