雨の金谷アドベンチュ「道なき道を行く」
金谷へのお出かけの日は、雨の予報となっていました。子どもは、「雨の中でこそアドベンチュだ」と話し、初めての雨の中での活動に期待を膨らませていました。子どもは、これまで活動してきた場所から新しい道に進みたいと考え、1回目の活動で看板を目にしていた「オランダ坂」に行ってみることにしていました。共に歩く仲間と「金谷自然チーム」を結成し、教室で旗を作ってきました。金谷山公園に着くと、「私も行ってみたい!」と次々と仲間が集まり、牛木さんを含め、16人でオランダ坂に挑戦することになりました。
隊長となった子どもは、チーム全員の人数を確認し、「金谷自然チーム、おー!!」と、出発の合図を出しました。始めに、ベルリン坂を登りました。雨が降り、粘土質の斜面で滑りやすかったですが、「こっち側が登りやすいよ」「この棒を杖にして」と声を掛け合って登り切りました。尾根道を進むと、「ベルリン坂分岐」の看板が目の前に現れました。「1回目に来たところだ」「初めて来た時、間違ってこっちの道に進んで滑ったんだよ」と初めて金谷に来た時のことを思い出していました。そして、「向橋」と書かれたオランダ坂に進みました。
倒木があると「下をくぐって」「上を登って」と声を掛けたり、草が道をふさぐようにしてあると「木の棒で押さえているから先に進んで」と仲間と励まし合って坂を下っていきました。草を掻き分けて、辿り着いたところには、開けた景色が広がっていました。「なんだここは」「来たことがあるような気がする」とつぶやきながら歩みを進めると、竹林や神社、川などがありました。牛木さんは、「ここが向橋だよ。そしてこの川は儀明川だよ」と教えてくださいました。
子どもは、お堂で休憩しながら「おなかがペコペコだ」と話しました。そして、金谷山公園に戻ることにしました。草を掻き分け、倒木を乗り越えながらオランダ坂を登り返し、公園に着きました。公園では、仲間が春雨スープをつくっていました。濡れた身体がスープで温まり、一層おいしく感じていました。全員が無事に戻ってくることができて、牛木さんは「隊長が人数確認をしたり、仲間に声を掛けたりしていて大変素晴らしかった。帰り道の判断もいい判断であった」と話してくださいました。公園で仲間が戻ってくることを待っていた子どもは、「次はみんなが登った山に行ってみたい」と話していました。
子どもは、作文シートに次のように書いていました。
「今日、6回目の金谷アドベンチュがありました。今回したことは、オランダ坂に行ってきたり、テントをやったり、カブッちをにがしたりしました。学校についてから金谷山だ~と思いながら、わくわくしていました。理由は、雨の金谷山は行った事がないので、わくわくしていました。(中略)金谷山についたとき、テントをやろうと思ったけど、牛木山頂からおりた時、金谷自然チームがオランダ坂に行こうとしていたので、私と〇〇ちゃんと〇〇ちゃんと、行きました。そこの最初の道のやばい場所。それは、すべるのぼり道が、ちょっときつかったです。でも、〇〇ちゃんが貸してくれた木のおかげで、おちませんでした。でもそこは、まあまあましで、そこからの道が大変でした。すべりだいな道があったり、葉っぱがあって大変だったり、木がたおれたりして、本当にやばかったです。でも〇〇たいちょうが、とちゅうで人数を数えてくれたり、みんなが、きょう力してできているから、すごくよかったと思いました。」
「最初にまだ金谷アドベンチュで行った事のないオランダ坂に行きました。一緒に行った仲間は、十四人いて、牛木さんと先生を入れたら十六人です。ケモノ道を歩いているとたくさんの木や草がたおれていたり、折れていたりしました。そういう道を歩いて、約一時間ぐらい歩いていました。それだけでも、とってもつかれました。そして、ケモノ道を抜けて、『向橋』という場所について小さい神社を見つけました。そして、お参りしました。帰り道、『ぎみょうがわ』をわたって、魚っぽい生き物がいました。にごった川にも魚がいるのがすごいなーと思いました。帰り道も同じケモノ道を通って金谷山に戻りました。十一時三十分くらいにとうちゃくしました。」
また、向橋から戻ってくると、雨の中、アドベン帳を片手に仲間に取材する子どもがいました。子どもは、「金谷新聞」をつくり、次のような記事を書きました。
「『雨の金谷アドベンチュ』 今回の金谷アドベンチュは今までの金谷アドベンチュにはなかった『雨』が降りました。