ランナーが塁にいる時は
実践体育科では、「シチュエーションヒット」という活動をしています。シチュエーションヒットは、テニスラケットでボールを打ち、自分が出塁したり、仲間を進塁させたりしながら点を取るという、ベースボール風のゲームです。
活動を始めた子どもは、ボールを遠くに打ったり、バントのように敢えて近くに打ったりしながら、自分が出塁できたりできなかったりすることを楽しみました。6月21日の活動で子どもは、教師から次のことを聞きました。「実は、これまでのゲームで全員(9人)が出塁を成功させた回が2回だけありました。その時、何点取れたと思いますか。」子どもは、「どのチームのことだろう」「9人出塁できる、6点くらい取ったんじゃない?」と話しました。加えて、子どもは、次の事実を知りました。
「○チーム…9人出塁して7点。□チーム…9人出塁して1点。」
子どもは、「何で1点だけしか?」「守備がいる方に打ちすぎたんじゃないの?」「ホームに帰ってこれていないんだ。」と、出塁が多くても、得点が入らない状況について様々、想像しました。
本時では、塁に仲間がいる場合の打ち方について考えたり、ゲームで実践したりしました。ゲーム中は、「今、2塁にいるから、3塁じゃない方に打った方がいいよ。」と打者に声をかけたり、「それ以上走っちゃだめ!」「もっと進めるよ!」と残塁している仲間に伝えたりする子どもの姿がありました。また、「どこに打つかも大事だけど、○○くんの足の速さなら、3塁側に打っても大丈夫だと思う。」と話す子どももいました。
子どもは、活動の振り返りに次のように書いていました。
「今日は、5回目のシチュエーションヒットでした。今日も私は出塁しました。今日の1試合目では、○チームとやってみました。私たちのチームは、長打を打つ人があまりいないので、(意図してか偶然かは分かりませんが)みんなちょこちょこ打つ感じです。でも、長打を狙ってアウトになったり、フライになったりするよりは、ちょこちょこと打ち、塁に出ることが大事だと私は思いました。塁にランナーがいる時といない時は違うか、という質問は、最初は特に気にしていない方に手を挙げましたが、やってみると、ランナーの足の速さなども考えながら、ランナーと自分が塁に出れるように打ちました。でも、どっちかというと、自分が出ることより、ランナーに進塁してもらう方が点につながりやすく、よいので、結構大変だけど、ランナーが1塁にいるなら、1塁や1塁寄りの真ん中に打つ方がいいと思いました。そうすると、ランナーがミスをしない限りは、進塁できると思います。ランナーが2塁にいる時もそうすればよいと思います。ランナーが3塁にいるなら、2塁方向に打ちたいです。できるだけ、送球の時間を長くするために1番ホームから遠い2塁方向がいいと思いました。」
また、活動後に仲間とホワイトボードを使って、次の作戦について考えている子どももいました。