6月12日 教室に町家をつくる
「教室にも町家をつくりたい」と思いをもっていた子どもは、「どういう町家を教室につくろうか」と考えました。
北折さんから教えてもらったことや、これまで戸野目・四ヶ所の町家にかかわってきたことを思い出しながら、「町家は住む場所と商売をするところが一体になっている」「細長くて、間口が広い」「天井が吹き抜けになっていて、明かり窓がある」など町家の特徴を語りました。そして、そうした特徴をもつ町家を教室につくっていくことにしました。
子どもは、戸野目・四ヶ所の町家の修繕にもかかわった大工の山岸さんと出会い、さっそく教室内の町家をつくり始めました。
「くぎを使わなくても、こうやって柱を立てることができるんだね」と話した子どもは、ほぞの部分をよく見ながら仲間と力を加えていました。そして木材同士の結合部がぴったりとなるようしていました。
町家の頂部に取り付ける横木である棟木や、棟木から軒桁に向けて架け渡す垂木をつけるときには、「こんなに木って重たいんだね。つくるのって大変」「家っぽくなってきた」と話していました。最後に畳をひくと「やった完成だ」「町家と言ったらこれだよね」「一気に落ち着く。誰かここに迎えたいね」「それなら、ここにちゃぶ台置いたり、こうじやみたいにしたい」などと話していました。
活動後、子どもは、「今日は教室にミニ町家をたてました。山岸さんは柱にはとか、にとか書いて、どこにどの柱を立てるのか分かるようにしてくれていました。ぼくたちは、床からつくって、最後に屋根までつくりました。ほぞというところに柱がうまくはまらなくて、かなづちでたたいたり、山岸さんにのみでけずってもらったりして、たてていきました。つくってみると、とても広くかんじたし、たたみをひくと落ちつくなってかんじました。さっそくねころんでみましたが、友達もたくさんきたので、今度ゆっくりしたいと思います。だれかがほんとにこうじやみたいと言っていましたが、ぼくもそうだと思いました。今度は、もっとこうじやっぽくなるように和のものを置いたり、町家のようにスープを売って(あげる?)だれかをまねいたりしたいです」と書いてありました。