6月4日 高田城址公園の桜のお礼肥
4月に、高田城址公園の桜とかかわりながら上越地域の風土をみつめる活動を行う中で、子どもは「今後も、高田城址公園の桜とかかわる活動をしていきたい」と思いを膨らませました。
共に活動した青木ユキ子さんに「これまで大切にされてきた大樹を守っていく活動を行いたい」「桜の木の季節による変化をみていきたい」「来年の観桜会でお世話した桜の木の花が咲いているところをみたい」と思いを伝え、高田城址公園の忠霊塔近くのシダレザクラ、エドヒガンのお世話にかかわることができることになりました。
この日は、桜が花を咲かせ終え、緑の葉を茂らせていく時期に、肥料を与える「お礼肥」を行いました。
青木さんから、現在の桜の状態、この時期に「お礼肥」を行う意図、肥料の成分などについてのお話を聞きしました。
そして、高田城址公園の桜の保全活動に取り組むエコ・グリーンのみなさんから、肥料を入れる穴の開け方やその入れ方などを聞き、「お礼肥」に取りかかりました。
お礼肥を終え、子どもは、青木さんに
「高田城址公園内の約2200本、すべてに、このお礼肥をするのか」
「シダレザクラは、幹から枝が生えているが、この環境はあまりよくないのか」
などと尋ねました。
子どもは作文シートに
「高田城址公園のシダレザクラ、エドヒガンにお礼肥をしました。なぜ、この時期にお礼肥をするのかというと、桜は花をさかせるのに一番エネルギーを使うので、花がさき終わり、葉が出てくる夏に栄養が必要だからだそうです。美しい花を咲かせてくれた感謝をこめてやるそうです。肥料には、植物の三大栄養素のチッ素、カリウム、リン酸がふくまれています。
実際にやってみて、難しくはなかったけれど、2000本以上ある桜にお礼肥をするのは大変だろうし、でも、それだけ桜は大切にされているんだなと感じました。上越市では、桜守という役わりの方がいて、お礼肥をしたり、桜の状態を確認したりするそうです。最後の質問のときに、お礼肥をした桜の木の幹に枝が出ていたので、かんきょうが悪いのかを聞きました。根があまりのびていなかったり、古い木なので表面にきずができたりしたせいかもしれないと聞きました。前は、幹から枝が出ていても特に気にすることはなかったけれど、『古里風土記』で桜のことにかかわったから知ることができたのでよかったです」
「仲間が穴を開けて、ぼくが穴を広げて、仲間がひりょうを入れました。こうりつよくできたし、難しくなかったです。でも青木さんは、桜守さんは二人、三人で、2200本の桜にお礼肥をすると言っていたので、すごいなと思いました。ぼくもお礼肥は楽しかったし、桜は楽しませてくれるので、ぼくも1本くらいはできるかなとも思いました。まずぼくはお礼肥ということばもきいたことなかったし今日初めてやって楽しかったです。たくさん栄養をあげれば桜もすくすくそだっていっぱい花がさくかもしれない!と思ったけれど、青木さんがひりょうのあげすぎはよくないといっていたし、人間もごはんをたべすぎると腹がいたくなり体に悪いことになっとくしました。仲間が青木さんに質問していたけれど、エコ・グリーンの方たちは桜の品種改良や名前をつけたりするのですかということに『私たちは桜を元気にしたり、手当てしたりするだけ』という風にいっていて『そういうことを行うのは市やけんきゅうしている人たちです』といっていました。ぼくだったら名前をきめたくなるなあと思ったし、品種改良とかは大事だけれど、それを植えて育てて元気にしたり、手当てしたりする人がいないとだめだと思うので、そういう人たちのおかげで桜はさいて、お花見などができるんなだあと改めて思いました」
と書いていました。