5月14日 「トットちゃんと泰明ちゃんがしたことは、よいことか」
実践国語科「私の中のトットちゃん」では、黒柳徹子著『窓ぎわのトットちゃん 新組版』(講談社・2015年)を読み進めています。
5月14日には、「大冒険」というエピソードを読みました。
前回の読んだエピソード「通信簿」から「夏休みが始まった」のあらすじを思い起こして話し、そこから「大冒険」の音読に入りました。
子どもが一文ずつ読み、読み終えると、読んで感じたことや考えたことを話すトットークを行いました。
子どもは、
「115ページに、『泰明ちゃんにとっては最初で最後の』ってあって、残念だなって。もうちょっとちがう景色も見てほしかった」
「泰明ちゃんが頑張って木に上ってすごい」
「泰明ちゃんにとっては初めての体験になった」
「これをきっかけに、泰明ちゃんはもっと楽しいことができていくかもしれない」
「1年生のトットちゃんが泰明ちゃんを引っ張ったり、梯子や脚立を運ぶために何度も上ったり下りたりしていることがすごい」
「トモエ学園に入っていなかったら、こんなことできていなかったと思う」
と話していきました。
一方で、
「トットちゃんと泰明ちゃんがしたことは、すごく危ないなって。落ちたら最悪のことも考えられる」
と話す子どももいました。
そこで、「トットちゃんと泰明ちゃんがしたことは、よいことか」と問いました。
子どもは、「う~ん…」と言いながら、考えをノートに書いていきました。
「ぼくはよいことだと思っていて、二人にとっていい体験になった。初めての、めったにないことだった。しかも、トットちゃんも泰明ちゃんも嬉しそうだった」
「泰明ちゃんは、小児麻痺で、一人だと木に上ることができない。上った泰明ちゃんは嬉しそうだったし、人生最高の思い出になったと思う」
「勝手に学校に入っているし、誰にも内緒にしているからよくない。しかも、梯子とか脚立とかを散らかしているし、親に嘘をついている」
「落ちていたら責任はトットちゃんと泰明ちゃんにある。しかも、誘ったトットちゃんの方が責任は重い」
「校長先生だったらこのくらいのことは想定していて許してくれたと思う」
「泰明ちゃんは、トットちゃんを信頼していた。危ない場面でも、何も言っていない。危険をおかすから信頼も強くなると思う」
「この時代は小児麻痺は不治の病。いつか死んでしまうのなら、その人生をリスクをおかしても楽しく生きるのか、確実に少しでも長く生きるのか。教室で勉強するだけが人生ではないのだから、人生を楽しく生きた方がぼくはいいと思う」
と話していきました。
この時間の終わり、「今日のトットちゃん」を書きました。
「いいエピソードだと思う。トットちゃんだから、このようなことができた。泰明ちゃんはトットちゃんを信頼していた」
「友達を大切にできて、すごく頑張った。誰にも秘密だったことが泰明ちゃんを救った」
「少し大人になった。最初のころと比べると、信頼されるようになっていてすごい」
「トットちゃんは何かすごいものがある。きずな?信頼?これからもトットちゃんをみていきたい」
「トットちゃんはがんばった。泰明ちゃんの夢をかなえた」
と書いていました。