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学級の活動

見つめて生き物がたり「クマと少年」

4年1組 実践教科活動 2023/10/23

実践国語科の「見つめて生き物がたり」で、「クマと少年」(作:あべ弘士)を読みました。
<「クマと少年」あらすじ>
アイヌの村で生まれた少年は、子グマのキムルンと一緒に育ちます。お母さんのお乳を一緒に飲んだり、星を眺めたり、まるで兄弟のように育つ二人。ある年、少年は、クマを祭り、クマの肉をいただく「クマおくり」を目にします。そして、キムルンも「クマおくり」をすることに・・・。「クマおくり」の前の晩、キムルンが入ったおりを少年が見に行くと、おりの床の木が外れ、キムルンは去ってしまいます。数年後、村長に言われてキムルンの「クマおくり」をするために旅に出た少年。夜の森でキムルンと再会し、「会話」をします。翌朝、少年は、矢に祈りをこめ、力の限り弓を振り絞ると、ビュンと放ちます。少年は、あふれる涙をふこうともせず、いつまでも湖にたたずむのでした。

子どもは、少年がキムルンを「クマおくり」できたのかどうか、話し合いました。
前の場面に着目し、「『あの日 ぼくは にげたんじゃない。だいすきなにいさんの 矢で 神の国へ おくりかえしてほしかった』と書いてあって、キムルンは少年に『クマおくり』をしてほしいと思っていた」と話す子ども、最後の一文に着目し、「『少年は あふれるなみだを ふこうともせず いつまでも みずうみに たたずんでいた』と書いてあるから、キムルンを矢でうって泣いている」と話す子どもなどがいました。

また、「クマおくり」について子どもは、次のように話しました。
「クマは、確かに死んでしまうけど、お肉や毛皮がなくて、人間が死んでしまったら、それだと一緒のことだから、他の動物も殺したりしているから、仕方がないと思う」
「本当に、クマに聞いたわけじゃないから、クマは話せないから、本当にそれが一番嬉しいかクマに聞いたわけじゃないから、中には死にたくないって思っているクマもいるかもしれない」
「クマもかわいそうなんだけど、私たちがいつも日常的に食べているみたいなものもかわいそう。クマとか、神の国に返してあげて、私たちが普段食べているものとかは、普通に殺されて、他の、私たちが正善寺で食べたイノシシ汁とかも、動物もかわいそう」

子どもは、「『クマと少年』の物語は、みんなに何を伝えようとしているのか」について、作文シートに次のように書きました。
「私は、『クマと少年』は、みんなに、命の大切さやクマの気高さを伝えたかったんだな・・・と思いました。理由は、イオマンテ(クマおくり)をしていることで、クマは死んでしまうから、命の大切さにもなるし、クマは、人間のために、クマは、神としてぎせいになっているから、クマの気高い心を表しているから、私は、命の大切さやクマの気高い心を表しているのだなと思いました」

「ぼくは、友情と悲しみを伝えたいんだと思います。なぜかと言うと、クマといっしょに生きた少年とキムルンの友情です。なついている人に殺されたいというキムルンの気持ち、それを受け止められない少年の気持ち。どっちも友情をもっての気持ちです」

「私は「クマと少年」の物語は、家族の大切さを伝えようとしていると思います。理由は、28ページの1行目の終わりの方で、『でも・・・』という少年の言葉で、イオマンテ(クマおくり)したくなかったと思います。小さいころにいっしょにすごしていた家族のようなそんざいがいなくなってしまうのは、『いやだ!』という意味が伝わりました。だから、少年の思い出、家族は大切なんだよということだと思いました」