見つめて生き物がたり「子ジカほしたろう」&「イノシシの女王」
「イノシシの女王」の後に読んだ「子ジカほしたろう」は、小学生の花子と子ジカの物語です。
ある日、花子はけがをした子ジカを引き取って手当てをし、ほしたろうという名を付けて飼い始めます。やげてケガが直ると、もともと飼っていたサルのもも子とほしたろう、花子の楽しい日々が始まります。しかし、ある日、花子ともも子が野良犬に襲われてしまいます。そして、ほしたろうがやって来て野良犬と戦い、助けてくれるという物語です。
子どもは、実践国語科の「見つめて生き物がたり」で、「子ジカほしたろう」と「イノシシの女王」(ともに、作:椋鳩十)を読んだことをふまえ、「どちらがよい生き物がたりか」について、話し合いました。
「イノシシの女王」の方がよい「生き物がたり」だと考えた子どもは、「『イノシシの女王』は、最後にはイノシシの女王が死んでしまうけれど、自分の子どもを守って感動できるから、『よい生き物がたり』だと思う」などと話しました。
「子ジカほしたろう」の方がよい生き物がたりだと考えた子どもは、「『子ジカほしたろう』は、花子とほしたろうがどんどん仲良くなっていく所がいいし、ハッピーエンドの話だからいい」などと話しました。
一方、どちらもよい「生き物がたり」だと考える子どももいました。その子どもは、「『イノシシの女王』も『子ジカほしたろう』も、愛する人を守る話で、すごく感動できる。だから両方ともよい生き物がたりだと思う」などと話しました。
活動後、子どもは作文シートに次のように書いていました。
「私は、『子ジカほしたろう』と『イノシシの女王』どちらも良い物語だと思います。理由は、どちらが良いか決まってないからです。私は、『イノシシの女王』は感げきする物語だし、『子ジカほしたろう』は、なかよくしている風な物語で良いと思いました。それに、テストのように点数をつけられないからです。こういう物語だったら良い、というわけじゃないから、私はどちらも良い物語だと思いました」
「ぼくは、『子ジカほしたろう』と『イノシシの女王』のどちらも良い生き物がたりだと思います。どっちもいいと思う理由は、『子ジカほしたろう』は愛している人をほしたろうが守る話がとてもいいと思うし、『イノシシの女王』がいい理由は、女王様が最愛の子どもたちを狩人から守る点(愛する者を守る)が、『子ジカほしたろう』ににているから、どちらもいいお話だな~と、ぼくは思いました」