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学級の活動

見つめて生き物がたり「イノシシの女王」

4年1組 実践教科活動 2023/06/13

実践国語科の「見つめて生き物がたり」で、「イノシシの女王」(作:椋鳩十)を読み、内容について、話し合いました。
毎年の秋に、一族を引き連れて村の田畑を荒らしに来るイノシシの女王。田畑を荒らされたことを悔しがり、イノシシの女王をいまいましく思う百姓。「今度こそは」と決意してイノシシの女王を追い詰め、ついに鉄砲で撃った狩人。
公開した活動のはじめでは、子どもは、「イノシシの女王と狩人、悪いのは…」について考え、話し合いました。

子どもは、「田畑を荒らしたイノシシの女王が悪いと思う。田畑が荒らされたら、食べ物が少ない時代だから、お百姓も狩人も、食料がなくなってしまう」、「狩人が悪いと思う。イノシシの女王には、子どもがいた。田畑を荒らされたからと言って、殺さない方がよかった」など、自分の考えを真剣に話しました。


話し合う中で、「どちらも悪いとは言えないと思う」という考えもありました。また、物語の最後の一文「うなったまま、狩人たちは、強く心をうたれて、口もきけないのでした。」にかかわって、「狩人は、後悔したと思う」「もう荒らされなくなって、嬉しい気持ちもあると思う」など、話し合いを通して考えたことを話しました。

活動の最後には、「狩人は、その後、どうしたのか?」について、自分の考えを書きました。本時の活動を通して、考え抜いたことをすぐに書き始める子ども、「これは難しい…」と、大いに悩んだ末に書き始める子どもなど、「イノシシの女王」の物語を読むことを通して、各々に考えたことを書きました。

子どもは、作文シートに、次のように書きました。
「狩人は、狩人の仕事を続けていると思います。でも、一人ぐらいは、やめているかもしれません。狩人たちは、少し、悲しい思いをしているからです。狩人を続けている人は、田畑を荒らしている動物をたおすけど、なんで田畑をあらしているかどうかをそうぞうして、完全にたおしはしないで、少しきずをつけて、『また、荒らしたらだめだからね』と、少しでも伝えられるようにしていって、自分の命があぶなかったら、仕方なく、うっていいと思います」

「ぼくは、もう狩人としての仕事をやめたと思います。なぜなら、あんなに悲しい思いをしたのに、またつらい思いをしないとならないというのは、ぼくだったらぜったいにもうしたくありません。そして、自然のかんきょうのバランスがこわれてしまうかもしれないので、最初のイノシシは害になるという思いから変わったんだと思います。だから、昔とくらべて狩人たちが日本には少ないんだなと思いました」