10月16日 「つばめのうたさんの藍を入れますか」
日曜日ですが、保護者活動参観日でした。
藍建てを始めてから、2週間ほどが経ちました。
宇賀田さんからは、順調にいけば1週間から10日ほどで、染まる状態になると聞いていましたが、2週間経ったこの日の朝も、染まり具合を確かめるティッシュは薄い緑のような色でした。
子どもは、「なかなか染まらない」「うまくいっているのかな」「いつ染められるようになるんだろう。出店に間に合うかな」と話していました。
また、宇賀田さんから「自分が育てている元気な藍を少し入れて、発酵を促すこともできる」というお話しをいただいていました。
そこで、どうしていくのかについて話しました。
これまでphを記録してきたデータと今朝のティッシュの染まり具合、染まるようになる目安が1週間から10日ほどだが既に2週間経っていることを確かめた上で、「つばめのうたさん(宇賀田さんの染め工房)の藍を入れますか」と子どもに問いました。
「え、悩む」「ちょっと待って」と話し、考えを作文シートに書きました。
子どもは、
「もうすぐ出店だから、元気な藍を入れて早く染まるようにして、商品を増やしたい」
「2週間経ったのだから、失敗ととらえてつばめのうたさんの藍を入れた方がいい」
「これからいきなり染まるかもしれないから、あと1週間~10日待ちたい」
「早く染まるようになってほしいけれど『もしからしたら今日染まるようになるんじゃないか』と期待する気持ちが自分の中にある」
「phの記録をみれば、少しずつ下がっていることは間違いないから、遅くともあと1か月くらい待てば染まるようになるはず」
「自分たちでつくるということを大切にしてきたのだから、つばめのうたさんの藍を入れずに待った方がいい」
「もう少し待って染まるようになれば、次の出店には間に合う」
と話していきました。
すぐに入れるのか、もう少し待つのかについて、改めて問うと、
「ここまで待ったのだから、つばめのうたさんの藍を入れていい」
「自分たちでつくろうとここまでやってきたのだから、ここで入れたら、これまでの努力が水の泡になる」
「5年2組の『生活工芸スタイル』の藍なのだから、入れたくない」
「でも、このまま待って藍が死んでしまうんじゃないかということも心配」
と話しました。
あと、5日ほど待ち、それでも染まらなかったらつばめのうたさんの元気な藍を入れることにするということが決まりました。
子どもは、「自分たちで藍を建てるとは」という書き出しで作文シートに
「5年2組だけの藍ができるということ。他ではまねできない藍ができるということです」
「5年2組をレベルアップさせると思います。初めは、1回くらい救さいをつかっていいと言っていたけれど、5年2組のいじをみせる!」
「売っているものとかではなく、一から自分たちで、5年2組の生活工芸スタイルの気持ちを入れて、藍の命をしっかり守ることだと思います」
「5年2組の藍建てです。5年2組の生活工芸スタイルでは手づくりもキーワードに入っていて、生活工芸スタイルは一からつくる生活工芸なので、自分たちで藍を建てるのは生活工芸スタイルです」
「藍も人間と同じで生きているから、がんばって育てないといけないと思います。藍は人間と同じで生きている、つまり、ぼくたちが藍の命をあずかっているとも言えるからです。藍が死んでしまったら、藍の命をうばってしまった、つまりちゃんとやっていないから殺したとも言える。今後、かくはんなどをするとき、命をあずかっていると思いながらやろうと思います。待って建てることを地ごく建て、元気な藍を入れることを誘い建てという名前らしいです。つまり、今やっていることは、地ごく建てをして、誘い建てになるという感じです」
と書いていました。