今何センチかな?
子どもは春から、原っぱの生き物を育て、観察し続けています。
最近は特に、生き物に大きな変化が見られます。
ダンゴムシを育てている子どもは、ダンゴムシの背中に色をつけて、1匹ずつ見分けがつくようにしています。そして「ダンゴムシ検診の時間です」「今何センチかな」と言って、体長を測り、日々の成長記録を書き残しています。6月24日、おなかにたまごらしき白いものを抱えているダンゴムシを手のひらにのせた瞬間、ダンゴムシの幼体が大量に誕生しました。「ダンゴムシの赤ちゃんって、小さくて白いんだ。」と、初めて見るダンゴムシの幼体に興味津々でした。
おなかの大きかったカナヘビは、3個のたまごを産みました。「たまごの向きは、そのままだよ」「たまごは水で湿らせるんだよ」と、図鑑で調べたことを基に、カナヘビのたまごを大切にしています。
丸池にいた貝を育てていた子どもは、その貝のことを「タニシ」と呼んでいました。しかし、触覚や貝の形が図鑑に載っているタニシと違うことに気づきました。インターネットも用いて調べてみると、タニシではなく、「サカマキガイ」ということが分かりました。「どんどんたまごをうんで、どんどん大きくなる」と、サカマキガイの増える早さ、成長の早さを、日々感じています。
キャベツについていた、小さい黄色いたまごからかえった幼虫。キャベツを食べてぐんぐん成長し、さなぎになりました。子どもは「さなぎから何が出てくるのかな」と毎日楽しみにしていました。6月25日の20分休みの終わりごろ、ある子どもが「チョウになってる!」「モンシロチョウだ!」と気づき、みんなでモンシロチョウを見ました。「20分休みが始まるころには、まださなぎだったのに」「羽にちょっとしわがある」と様々なことに気づき、話していました。
子どもは、愛情をこめて、生き物を育てています。
その中で、孵化や脱皮、産卵など、生き物が大きく変化する瞬間に出あっています。
その瞬間の気持ちを基に、さらに愛を深め、これからも生き物を大切に育て観察していきたいと思いを膨らませていました。