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学級の活動

土板がいたんだ小部屋

5年1組 創造活動 2025/05/15

西野谷の家の掃除や畳の張替えをしてきた中で、まだ手付かずの部屋がありました。畳がはぐってあり、その下に敷いてある土板(どいた)を取り外してある小部屋です。古い土板は、一部分が破損している所もありました。初めて西野谷を訪れたとき、古民家宿「MAHORA西野谷」の中で、小さな和室に魅力を感じていた子どもは、西野谷の家の小部屋も使えるようにしたいという思いをもっていました。これまでの話合いでは、床下に砂などを敷き詰めて床を補強すればよいのではないか、小部屋の土板を全部新しい板に替えればよいのではないか、などの意見が出ていました。
子どもは、古民家の改修を手掛けているリノベスタハセガワの関谷弘さんに来ていただき、古民家の構造、部材の役割などについて話を聞きました。例えば、畳の下に根太(ねだ)や土板(どいた)を敷いて重さを支えていること、床下に空間をつくることで風通しをよくし、湿気から木材や家そのものを守っていることなどです。子どもは、古民家に詳しい関谷さんの話を聞き、どのようにして古民家の小部屋を直していくか、改めて考え始めました。

子どもは学校で、小部屋にある元の土板を使っていくか話し合いました。子どもは、「新しい土板に替えた方がいいと思う。そうすれば、これから先、長く使っていけると思う」「古い土板を使うと、折れて、床に落ちてしまうかもしれない。けがが心配」「古い土板を使っていきたい。『古民家っぽさ』をのこしたい」「『古民家っぽさ』は、古民家を訪れた人にも感じてもらいたい」などと話しました。子どもは、リノベスタハセガワの関谷さんの言葉や、古民家にくらしていた丸山正平さんの言葉を聞き、丸山正平さんは、古いものをわざとのこしてきたのではないかと考え始めました。そして、丸山正平さんが古民家で家族とくらしていた頃の写真、73年前の上棟式の際につくられた記念板と出あいました。子どもは、「言葉にできないくらい歴史を感じる」と話していました。


子どもは、作文シートに次のように書いていました。
「私が西野谷の古民家を使っていくとき、大切にしたいことは、歴史をこわさないことです。73年間の歴史がつまった古民家を、一部だけでも守り続けたいし、『ものがたる西野谷』が終わってだれも使わなくなったとしても、いつかだれかが私たちのように『古民家ってすごいな』と思ってもらいたいと思いました。丸山さんが私たちに古民家のバトンをつないでくれたように、私たちも次住む人たちにバトンをつないで、ずっと先の未来でも残り続けているといいなと思いました」

「ぼくが西野谷の古民家を使っていくときに大切にしたいことは、73年前の木をそのまま使っていくことです。理由は、この家を建てた丸山勝治さん(56才のとき)の思い出をそのままのこしていきたいから、古い土板をそのまま使うのがいいです。そして、正平さんが73年前の土板をそのまま使っているので、ぼくはやっぱり正平さんの意見に賛成します。そして、上棟式の板をその部屋がかんせいしたら、その部屋に上棟式の板を置いて、さらに土板の切れはしも置いたりしてれきしのあるすごい部屋に、あの部屋をしたいです」

「私が、西野谷の古民家を使っていくとき、大切にしたいことは、西野谷の古民家でくらしてきた丸山さんがいるんだけど、築73年がたっていて、その古民家の歴史を大切にしていくことで、その古民家の次の世代でも、そのことがうけつがれていくから、古民家の歴史を大切にしたいと思いました。古民家にある、古い道具や物も大切にしていきたいと思いました。理由は、古い道具や物を大切にしていくことで、古民家らしさが出るし、そういう歴史がある物を大切にしていくことで、築73年がたっているのも伝わるんじゃないかと思ったから、古い道具や物を大切にしたいと思いました」