やねのしたにゆかを・・・
ミミとショコラが前庭のおうちで木の陰に座り込んでいる姿を目にした子どもがいました。
子どもは、「ミミとショコラはあっついのが苦手なのかもね」と言いました。学級でそのことを話題にしました。
子どもは、「ぼくじょうの人も、ミミとショコラは暑いのが苦手って言ってたよ」「屋根があったほうがいいよね」「屋根があれば、暑いときもミミとショコラを太陽から守れるね」「雨がふってもからだがぬれないよ」と話しました。そして、アルパカさんのおうちにやねを作ることになりました。
また、「屋根の下に床がないとアルパカさんがどろんこになっちゃうよ」と話した子どもがいました。一方で、「床はないほうがいいよ」と話す子どももいました。子どもの考えが分かれ、その日のとことこスポットの時間では、「屋根の下に床を作るかどうか」については決まりませんでした。
その日の作文シートには次のことが書かれていました。
「おうちにゆかをつくったほうがいいとおもうよ。りゆうは、あるぱかさんはどろじゃなくてきれいなゆかがあれば、きっとよろこぶとおもうよ。あと、ゆかがあってごはんがなくても、わたしたちがごはんをもってくればいいとおもいます。けど、とってもたいへんそうです。だってきょうもつかれたもん」
「おうちにゆかをつくったほうがいいとおもうよ。りゆうは、したがべちょべちょになっちゃって、あしがぬれちゃうのがかわいそうだよ。」
「おうちにゆかをつくらないほうがいいとおもうよ。りゆうは、いつもミミとショコラがいっぱいごはんをたべていて、なくなったら、じめんにはえているくさをたべるから」
「おうちのゆかをつくらないほうがいいとおもうよ。きでゆかをつくっていたら、あしにとげがささっちゃうかもしれないよ」
翌日、もう一度「やねのしたにゆかをつくるかどうか」について話し合いました。
子どもは、「アルパカさんが雨の日もどろだらけにならないようにきれいな場所で過ごしてほしいからゆかを作りたい」と話したり、「アルパカさんが食べる草をゆかでかくしたくない」「くぎがでてたらけがをしちゃうかもしれない」と話したりしました。両方の立場の考えを話していく中で、子どもは自分や仲間が気をつけたり、頑張ったりすることで解決できることがあることに次第気付いていきます。そして、最終的には、やねの下にゆかをつくるとともに、そのゆかに草かカーペットを敷くことでアルパカさんが気持ちよく安全に過ごせるようにするということになりました。
子どもは、ビスを打つ役割と板をおさえる役割に分かれ、一人では難しい作業も仲間と協力しながら進めています。
ビスを打った後もミミとショコラがつまずいたり、けがをしたりしないようにと、ビスが飛び出ていないことを入念に確認しています。