西野谷の家
西野谷の古民家を借り、そこで過ごしていきたいという思いをもった子どもは、再び西野谷を訪れました。
この間、西野谷を訪れたときに目にしていた赤い屋根の古民家に元々住まれていた丸山正平さんが、子どもの思いを受け止めてくださいました。
丸山さんからは、梁などに使われている木から今も樹液が出てきており、家の木がまだ生きていること、たくさんの人が集まれるように板の間や畳の部屋が広くつくられていることなどを聞きました。
子どもは、この日から自分や仲間の「西野谷の家」となる古民家について、丸山さんから聞いたことや感じたことを手帳に書き綴っていきました。
西野谷の家の掃除もしました。我先にと掃除用具を手に取ると、熱心に柱を磨いたり、板の間の雑巾がけをしたりしていました。
お昼は、西野谷の家から歩いてすぐの場所にある広場に行き、そこで食べました。附属小学校の周囲の桜はすでに花が散ったり葉が出始めていましたが、西野谷の桜は、この日が満開でした。ちらちらと桜が舞う中、西野谷の雰囲気を全身で感じながら、仲間と楽しくお弁当を食べました。
子どもは、作文シートに次のように書いていました。
「今日、『ものがたる西野谷』で丸山さんに会って、古民家を借りるきょかをとりました。丸山さんは、今は板倉に住んでいるそうです。丸山さんにお話を聞くと、古民家は、松や杉の木をつかっていて、私はにおいをかいでみると、木のにおいがして、とても落ち着く感じがしました。古民家は、昔は、結こん式じょうがないから、多くの人たちが集まっておもてなしをしたそうです。話をしたあと、みんなで古民家をそうじしました。古民家の中は、ホコリや虫があったけど、おそうじをしたら、きれいになりました。今日は、古民家を借りられてよかったです。これからも楽しく活動したいです」
「今日、『ものがたる西野谷』のことでお話を聞いたり、借りることについてお話をしたりしました。私は、古民家がたたみだし、すごく広いし、いい香りがするので、古民家を借りてみたいな~と思っていました。丸山しょう平さんのお話を聞いて、古民家は、木の種類を変えてつくっていることや、この古民家は建ててから73年も経っていてびっくりしました。地いきの人たちの集まる場所でもあって、ゆかにいりごたつもあってすごいと思ったし、すごく落ち着くな~と思いました。古民家は地いきの人たちの集まる場所でもあるから、古民家は広めにつくっていたのかなあと思いました」