じゆうさくせん、だいせいこう
ミケを怒らせたくないと考え、ミケとかかわる子どもがいたことから、「最近のミケやメロンはどんな感じ?」と教師が子どもに尋ねました。
子どもは、「ミケは最近ずっと怒ってる」と話しました。一方で、「昨日はあんまり怒ってなかった。耳が後ろにあまりなっていないし、リードも付けられた」「怒っていない。最近○○ちゃんがしゃがんで自由に歩いてクローバーを食べられているから」と話す子どもがいました。また、「ミケとメロンが怒っているたったかまきばは嫌だな」「ミケとメロンと優しくふれあうたったかまきばがいい」と話す子どももいました。
活動が始まると子どもは、ミケとメロンのところへ走って向かいました。ミケのところに来た子どもは、すぐにリードを付けようとせず、仲間がご飯をあげるのを待っていました。にんじんやバナナの皮、キャベツなどを食べたミケにリードを付けると「どこに行く?」とミケが歩き始めるのを待ちました。ミケはなかなか歩き始めません。歩き始めると遊び場から出て、原っぱの中央に向かい始めました。その様子を見た子どもは、「今日は原っぱに行きたいんだ」と言いました。
ミケは、遊び場の脇で立ち止まるとそこでクローバーやオオバコを食べ始めました。子どもは、「今日はミケ怒ってないね」「静かに話そう」と話しながら、ミケを見守ったり、時々にんじんやもやしをあげたりしました。そして、ミケが自分から歩き始めるのを待ちました。ミケは食べ始めるとなかなか動きませんでした。動き始めると、2年生の活動場所の裏へ行き、再びクローバーを食べ始めました。この日は、グラウンドへ行かず、ミケと一緒に原っぱで過ごしました。活動が終わると、子どもは「今日はミケ、怒らなかったね」「自由作戦、大成功だ」と話しました。
この日の作文シートには、次のようなことが書かれていました。
「きょう、たったかまきばで、ミケとメロンのようすは、よかったよ。ミケのおさんぽをしたよ。じゆうにしてあげながらやったよ。リードはもったよ。ミケには、じゆうにやりたいきもちと、じゆうにたべたいきもちがあるんじゃないかなーっておもいました。ミケに、○○くんからもらったブロッコリーのしんをあげました。すごくおいしそうにたべていました。ミケのはなを2かいさわれたよ。さわれてうれしかったよ。ミケは、じゆうがすごくうれしそうだったよ。ミケは、みんなからやさいをもらって、よろこんでいきたいところがあるとゆっくりあるいていくよ。ミケは、じゆうがだいすきなんだなーっておもいました。ミケは、くさもいっぱいたべていました。じゆうのたったかまきばと、やさしいたったかまきばはたのしいんだなーってかんじました。」
「きょう、たったかまきばで、じゆうミケにしてみたら、ずっとおこってないでいれたよ。でもざんねんなことがあるよ。メロンはリードじゆうじゃなかったよ。それがぼくはざんねんだったとおもったよ。そしてミケおこってなかったよ。メロンちょっとおこっていたよ。」
「きょう、たったかまきばをしたよ。たのしかったよ。きょうはミケのところにずっといたよ。ミケがおこらなかったよ。いきたいほうこうにやらせて、おこらなかったよ。」
「きょう、たったかまきばで、みけがなぞのはなをたべてたよ。そのはなはみつけたんだけどはなのなまえがわからなかったよ。たんぽぽではなかったよ。だからなんだろうっておもったよ。それにミケはきょうじゆうだったよ。だからよかったとおもうよ。それにメロンはきょうじゆうじゃなかったよ。だからかわいそうだとおもったよ。それにそれにミケはいっぱいごはんをたべれたよ。だからいっぱいたべられてよかったとおもうよ。でもメロンはやさいばかりだよ。みんなのやさいばっかりでいやだとおもうよ。(中略)ミケはまんぞくしたんじゃないかな。でもメロンはまんぞくしてないんじゃないかな。ミケはじゆうさくせんだいせいこうだったけどメロンはじゆうさくせんだいせいこうしてないかなって思ったよ。(後略)」