第1期教育課程研究 昭和48年~昭和54年
子どもの立場に立って、五つの教育活動(教科、総合単元、総合活動、道徳、集団活動)による教育課程を編成する。
昭和48年 | 低学年に「総合単元」を設定する。 (昭和58年から「総合単元活動」と呼ぶ) |
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昭和51年 | 第3学年以上に「総合活動」を設定する。 |
第2期教育課程研究 昭和55年~昭和59年
第一期教育課程研究で編成した教育課程を人間教育の観点から見直し、現行の教育課程の全体構造を確立する。
「人間として生きる力を形成する教育課程」の編成に取り組む。
昭和55年 | 6か年の新しい区分(入門期、移行・拡充期充実・発展期)を設定する。 |
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昭和57年 | 「総合活動」を廃止する。教科、総合単元活動、総合教科活動、心の活動、集団活動の「2・3・4教育活動」で教育課程を編成する。 |
第3期教育課程研究 昭和60年~昭和63年
「生涯にわたって学び続ける基礎を築く」の視点から教育課程の充実を図る。
昭和60年 | 総合的な教育活動をもつ教育課程における教科経営の在り方を明確にする。 |
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昭和61年 | 一人一人の子どもが個性的に学習していくことの実態を明らかにし、個性的な学習を促す教科経営の在り方を示す。 |
昭和62年 | 個性的に学びつつ学び方が育っている子どもの具体的様相とそのための手だてを明らかにする。追求の連続の重要性を示す。 |
昭和63年 | 学習意識を高め自ら追求を深めていく子どもの具体的様相とその要因・手だてを明らかにする。教科経営の在り方を示す。 |
第4期教育課程研究 平成元年~平成4年
「創造性を伸長する」の視点から子どもの自立的な追求の連続を目指し、教育課程の充実を図る。
平成元年 | 「創造性を伸長する」ということを、自分を存分に発揮し充実させている子どもの姿として押さえる。 |
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平成2年 | 自分を存分に発揮し充実させている子どもの具体的な姿を明らかにする。 |
平成3年 | 追求の過程で発揮される力を明らかにし、それをもとに活動を構想し展開する。年間指導計画を改善する。 |
平成4年 | 追求の過程における指導と評価の一体化の内実と、子どもをとらえ・支援することを明らかにし、教科経営の在り方を示す。 |
第5期教育課程研究 平成5年~平成7年
12年間の学校教育と生活の枠組みの中で、子どもの主体的
・創造的な学びの道筋を「一貫する学び」ととらえ、子どもの学びが連続・発展するような教育課程を編成する。
平成5年 | 各教科・教育活動で、学びが連続・発展することを明らかにし、教育課程編成の視点を探る。 |
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平成6年 | 発達特性から一貫する学びの意味付けを確かにし、家庭・地域社会へ学びが連続・発展する姿を明らかにする。 |
平成7年 | 学びが連続・発展する教育活動を展開するときの着眼点を明らかにする。 |
第6期教育課程研究 平成8年~平成15年
ビルドアップ研究へと手法転換を図る。「生き生きとした子どもが育つ学校」を目指し、子どもを見る観点を限定せず、子どもの姿から学級カリキュラムを作成し、教育課程を編成する。
平成8年~11年 | 新たな研究手法、ポスターセッションやラウンドテーブルなど、研究会の新しい在り方を提案する。学びのつながりに着眼し、子どもが新しい意味や知、活動を作ることを目指す。 |
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平成12年 | 文部科学省の教育課程研究開発の指定を受け、幼稚園との連携を図る。「からだ」「英会話」「情報」などの新単元を開発する。 |
平成13年~15年 | 「学び」「カリキュラム」「カリキュラムの評価改善」のとらえ方をカリキュラムキーワードから明らかにする。 |
第7期教育課程研究 平成16年~平成20年
子どもが、「人、もの、こと」とのかかわりをひろげていくことを視点に「心豊かに生きる子どもをはぐくむ教育課程」の編成に取り組む。
平成16年 | 「心豊かに生きる子ども」の中に育つ学力を関係力と規定し、その内実を明らかにする。 |
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平成17年 | 「関係力」を発揮させるための教育課程編成の視点として、「四つの拠り所」を設定する。 |
平成18年 | 「関係力」が発揮される授業を構想、展開する「四つの視点」を整理する。 |
平成19年 | 子どもによりよい教育を提供するための教育課程づくりについて、教師の「改善意識」に基づく個人の取組を例に具体的に示す。 |
平成20年 | 「関係力」に着眼することの価値を子どもの姿に見いだし、「心豊かに生きる子ども」をはぐくむ教育課程の充実を図る。 |
第8期教育課程研究 平成21年~平成23年
人間としての生き方に着眼し、「人間社会を生きる子どもが育つ学校」の教育課程の編成に取り組む。
平成21年 | 各教科・教育活動における子どもの姿を集積、考察し、「人間社会を生きる子ども」を探る。 |
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平成22年 | 「自尊感情」を定義し、子どもの「自尊感情」をはぐくむ教育活動の充実を図る。 |
平成23年 | 「教科像」「大切にしていること」「活動の対象、教科・教育活動の内容」から、「人間社会を生きる子ども」をはぐくむ教育活動の構想・展開を示す。 |
第9期教育課程研究 平成24年~平成26年
子どものつくる意味に焦点を当て、「自分らしい生き方をつくる子ども」をはぐくむ教育課程の編成に取り組む。
平成24年 | 子ども像の設定と子ども像をもとにした活動づくりに取り組みながら、子どものつくる意味をみる。 |
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平成25年 | 教師の学び合う取組により、互いの見方・考え方を広め、深めながら、子どものつくる意味をいかす。 |
平成26年 | 意味をつくる子どもの歩みをとらえながら、どのような教育活動が子どもの歩みをもたらすかを探る。 |
第10期教育課程研究 平成27年~平成30年
感性に焦点を当て、「今を生き明日をつくる子どもが育つ学校」の教育課程の編成に取り組む。
平成27年 | 「創造活動」「実践道徳」「実践教科活動」「集団活動」の4つの教育活動を創設し、子どもの「感性」を大切にした教育課程の在り方を探る。 |
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平成28年 | 子どもの「感性」のはたらきに着眼し、4つの教育活動のよさを子どもの姿から問い直し、実践の質的向上と理論の更新の進展を図る。 |
平成29年 | 子どもの「感性」のはたらきの連関を思い描きながら、「感性」がはたらく教育活動を構想・展開する。 |
平成30年 | 子どもの「探究」の様相をとらえながら、「しかけ・手立て」を更新し、「感性」がはたらく教育活動の充実を図る。 |
第11期教育課程研究 平成31年(令和元年)~令和4年
子どもの「問い」が立ちあがる姿に着眼し、「自分をつくり未来を拓く子どもが育つ学校」の教育課程の編成に取り組む。
平成31年(令和元年) | 「創造活動」「集団活動」を中心的に問い直しながら、子どもの「問い」が立ちあがる教育活動の要件を探る。 |
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令和2年 | 「実践教科活動」「実践道徳」を中心的に問い直しながら、子どもの「問い」が立ちあがる教育活動の要件を探る。 |
令和3年 | 子どもの内面の変化と教師のはたらきかけに着眼し、子どもの「問い」が立ちあがる教育活動の構想・展開の在り方を探る。 |
令和4年 | 子どもの「問い」が立ちあがる姿が連なり、つながる様相を追い求め、子どもの「問い」が立ちあがる教育活動の拡充を図る。 |
第12期教育課程研究 令和5年~
子どもの「実感」を大切にし、「生みだす子どもが育つ学校」の教育課程の編成に取り組む。
令和5年 | 「実感」が動く子どもの姿に着眼し、教育課程を構成する4つの教育活動を再構築する。 |
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<当校の教育課程研究に関する主な著作>
- 『総合単元の構想と展開』1975年 明治図書 新潟大学附属高田小学校編著
- 『総合・合科的学習の教育課程化』1977年 明治図書 木原健太郎編
- 『学び方を育てる教育課程の編成と展開』1978年 明治図書 新潟大学附属高田小学校編著
- 『子どもが生きる学校生活の創造』1980年 明治図書 新潟大学附属高田小学校編著
- 『わが校八十年の教育史』1981年 東京法令 上越教育大学附属小学校編著
- 『いま、なぜ合科総合学習か』1983年 日本標準 今野喜清編
- 『小学校総合教科活動と新しい道徳教育』1983年 教育出版 辰野千壽・有園格監修 上越教育大学附属小学校編著
- 『学び続ける基礎を築く学校教育?総合・心と教科経営』1986年 ぎょうせい 辰野千壽・有園格監修 上越教育大学附属小学校編著
- 『学び続ける基礎を築く教育課程?総合単元活動・心の活動年間指導計画』1988年 文化印刷 上越教育大学附属小学校著
- 『学び続ける基礎を築く教育課程-総合教科活動・集団活動年間指導計画』1989年 文化印刷 上越教育大学附属小学校著
- 『子供が生き生きと活躍する授業?新しい学力観からのアプローチ』1992年 東京書籍 渋谷憲一監修 上越教育大学附属小学校編著
- 『みんなで総合しよう』1998年 上越教育大学附属小学校編著
- 『続みんなで総合しよう』1999年 上越教育大学附属小学校編著
- 『Curriculum-子どもとつくる2001カリキュラム-』2001年 上越教育大学附属小学校著
- 『Curriculum2002-学びが生成するカリキュラム-』2002年 上越教育大学附属小学校著
- 『Curriculum2003-カリキュラムの評価改善-』2003年 上越教育大学附属小学校著
- 『心豊かに生きる子どもをはぐくむ教育課程の創造』Vol.1 2004年 上越教育大学附属小学校著
- 『心豊かに生きる子どもをはぐくむ教育課程の創造』Vol.2 2005年 上越教育大学附属小学校著
- 『関係力~「子どもが生きる学力」への挑戦~』2006年 株式会社教育開発研究所
上越教育大学附属小学校著 - 『心豊かに生きる子どもをはぐくむ教育課程の創造』Vol.3 2007年 上越教育大学附属小学校著
- 『心豊かに生きる子どもをはぐくむ教育課程の創造』Vol.4 2008年 上越教育大学附属小学校著
- 『人間社会を生きる子どもが育つ学校』Vol.1 2009年 上越教育大学附属小学校著
- 『自尊感情が高まる道徳教育 自分をまるごと好きになる!』2010年 上越教育大学附属小学校著
- 『人間社会を生きる子どもが育つ学校』Vol.2 2011年 上越教育大学附属小学校著
- 『自分らしい生き方をつくる子ども』Vol.1 2012年 上越教育大学附属小学校著
- 『自分らしい生き方をつくる子ども』Vol.2 2013年 上越教育大学附属小学校著
- 『自分らしい生き方をつくる子ども』Vol.3 2014年 上越教育大学附属小学校著
- 『今を生き明日をつくる子どもが育つ学校2015』 2015年 上越教育大学附属小学校著
- 『今を生き明日をつくる子どもが育つ学校2016』 2016年 上越教育大学附属小学校著
- 『今を生き明日をつくる子どもが育つ学校2017』 2017年 上越教育大学附属小学校著
- 『今を生き明日をつくる子どもが育つ学校2018』 2018年 上越教育大学附属小学校著
- 『子どもの「問い」が立ちあがる』 2021年 学事出版株式会社 上越教育大学附属小学校著