漆喰塗り
古民家の部屋の一部に、壁板が抜け、骨組みがむき出しになっているところが残っていました。
古民家を会場に春駒を披露することや、冬にすきま風が通ることを防ぐため、子どもは壁を直すことに取り組みました。直すにあたっては、漆喰を用いました。協力くださった左官職人の真田さんは、漆喰は、水分を吸収したり放出したりするため、空気中の湿度が調整されて、人間にとって住みやすい空間にしてくれることなどをお話しくださいました。また、漆喰塗りができる左官職人は、昔よりずっと数が減っており、日本の伝統建築を守り、受け継ぐ人が減っていることも教えてくださいました。
初めての漆喰塗りに挑戦する子どもは、石灰岩や海藻など、自然の素材を混ぜて作られた漆喰のずっしりとした重さや香りを感じながら、丁寧に漆喰を塗っていきました。


子どもは、作文シートに次のような振り返りを書いていました。
「今日、西野谷に行きました。今回は、古民家の中のかべの漆喰塗りと、明後日の春駒の披露のための準備をしました。漆喰塗りの作業では、リノベスタハセガワさんが来てくれて、漆喰塗りを手伝ってくれました。漆喰塗りとは、古民家のかべや天井などに昔から使われているやり方で、湿気を調整してくれる働きがあるそうです。古民家の黒い部分は、元々黒い所もあるけど、漆喰塗りをして古くなる過程で、ススが付いて黒くなった部分もあるそうです。それは、この古民家が長く守られてきた証拠だと思いました。漆喰塗りって、いいなと思いました。でも、今、職人さんは50~80代くらいの方が多くて、人数が少なくなってきているんだと分かりました。春駒と同じで、高齢化が色々な所で起きていて、とても大変なんだと思いました。それから私は、春駒のための準備をしていたんだけど、漆喰を塗る職人さんはすごかったです!めっちゃきれいに仕上がっていました。春駒の準備では、習字で字を書くのをやりました。『西野谷 春駒のつどい』の字を書き、それをかべの所にはりました。おどりの練習、確認もして、準備を終えました。明後日、うまくできるといいです!」
「今日、古民家に、しっくいぬり職人さんが来てくれました。しっくいぬりのやり方とか、しっくいの良さ、しっくいの材料を教えてくれました。しっくいは、かべに穴が開いた所にボードを大工さんが入れてくれて、その上にしっくいをぬって、ハケではみ出た部分を取ってかんそうさせるらしいです。しっくいのよさは、自然のものを使っているから、人間にやさしい空気をつくるらしいです!それと、水分が部屋にこもっている時は、しっくいがそれをきゅうしゅうしてくれて、逆にかんそうしている時は、そのきゅうしゅうした水分を出して、いい空気をつくってくれるのが、しっくいのいい所です。しっくいの材料は、石灰岩や土が材料で、コンクリートとかよりも、西野谷の自然を感じられていいなーっと思いました。あと、しっくいぬりの職人さんは、年々へっているそうです。春駒の練習も、学校で練習したように、うまくできたなと思いました。水曜日もうまくできたらいいなと思います。着物を着た時でも、今まで通りにできるか心配だけど、とっても楽しみです!」











