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学級の活動

出汁のあじわいを知りたい!

6年2組 創造活動 2025/06/17

5月9日、朝市で買った筍や苺を使って「春の膳」をつくってあじわいました。そのあじわいについて振り返り、話す中で「4月に食べた藤作さんのものと、今回つくった煮物で何か味がちがいました。何が違うのだろう」と話す子がいました。その言葉に対して、「もしかしたら出汁かもしれない。生の椎茸だと香りが弱かった」、「ヒントを得るため、藤作の料理長の方に話を聞いてみたい」という意見が出て、藤作の料理長である君島さんに出汁のあじわいについて聞くことにしました。

5月28日、藤作グループの君島さん、笹川さんに来校いただき、昆布出汁、鰹出汁、干し椎茸の戻し汁の3種類を使った「筑前煮」をつくってもらいました。家庭科室で出汁をとってもらうと「すごい、教室の奥まで昆布のにおいがする」、「全部、すごくよい香りで素材のにおいがする」と話していました。また、実際に使っている鰹節を2種類(血合いあり・なし)を各グループに回してもらい、それぞれをあじわいました。「鰹節だけで、こんなに味があるんだ」、「血合いがある方が少し酸味がある気がする」、「自分は、血合いがない方がそのままな感じですきだな」と感想を伝え合っていました。

 

その後、実際に完成した「筑前煮」をあじわうと、具材の味だけではない出汁のあじわいが口いっぱいにひろがりました。君島さんから、「出汁も数種類あってそれらを組み合わせるとよりあじわい深くなる。和食で大切なのは今回の出汁と彩りです。彩りは、5色入ると色合いが華やかになると言われています」という話を聞きました。この話を聞いて、「夏の膳」を出汁でよりおいしくしたり、華やかにしたりしたいという思いを湧き上がらせていました。

 子どもは、作文シートに次のように書きました。

「今日、藤作さんが学校に来て、味噌汁や筑前煮を作ってもらいました。まず、持ってきていただいた鰹節をみんなで少しずつ食べました。鰹本来の味がして、すごくおいしかったです。その後、昆布を使った出汁を飲みました。調味料を何も入れていないにもかかわらず、しっかりと味があっておいしかったです。出汁に味噌を入れて味噌汁であじわうと、味が濃くてとてもおいしかったです。途中、藤作の君島さんに質問をしました。料理をする上で大切なことや夏の膳に使うとよい食材など様々なことを知ることができました。最後に、干し椎茸が入った筑前煮をいただきました。自分は、椎茸が少し苦手でしたが、出汁とプリプリの食感でおいしく食べることができました。」

「今日、藤作さんから出汁の取り方を教えてもらったり、実際に出汁を味わったりしてみました。私は、家で味噌汁を作るときに出汁を入れないで作っていました。でも、今日のように鰹節や干し椎茸を入れて作った出汁を飲んでみると『こんなに奥深くて香ばしいんだ』と驚きました。味噌汁を飲んでみても、出汁と味噌のバランスがよくて、私にとって出汁が欠かせない存在となりました。鰹節もやみつきになり、たくさん食べていました。筑前煮を作るときには、『さしすせそ』という調味料を入れる順番があることは知っていましたが、その順は味に深みをだすための順番であることを改めて知りました。藤作の君島さんの話から、日本料理は、彩りや季節の内容などに気をつけて作っていることを知れて、次の夏の膳のお品書きをつくることがとても楽しみになりました。最後に完成した筑前煮を食べたら、出汁がとてもいい感じに生かされていました。やはり、日本食には出汁は欠かせないと改めて思いました。今日は、出汁のよさを感じることができました。どれも、とてもおいしかったです。」

出汁のあじわいや、彩りを生かした「夏の膳」をつくるために、今日の学びを大切に活動を進めていきます。