９月２７日 市外の商店街を訪れるー糸魚川広域商店街へー
稲田、直江津と、市内の商店街を訪れ、各商店街の現状や課題、様々な取組をとらえてきました。直江津、稲田の商店街を訪れ、感じ取ってきたことを基に「市内の商店街に訪れてみえてきたこと」をテーマに話しました。その後、子どもは作文シートに次のように書きました。
「市内の商店街をめぐってきました。今回めぐってみて、少子高齢化が進んでいるからか、人手不足と後継者不足だったり、駐車場がなくて困ってたりしているのは、高田本町商店街と同じだなと思いました。一方で、高田本町商店街のよいところなども見つかりました。そして、市外の商店街が困っていることや取り組んでいることなどをもっと知って、高田本町商店街にいかしていきたいです。」
「３つの商店街の共通点は、『昔は人が多かった』ということです。これは、人手不足が一番の問題だと思います。でも、これは、国の問題でもあるので簡単に解決するできることではないかもしれません。他の商店街には、無人販売所があり、できるだけ人手を使わないように工夫している場所がありました。これはその商店街の取組だと思いました。でも、お店の人が店にいないのは、商店街としてどうなのかなあ～とも思いました。」
他の商店街も高田本町商店街と似ている課題を抱えているのか。商店街ににぎわいをつくるためにどのような取組をしているのか。子どもは、様々なことを知りながら改めて高田本町商店街のことを考えていきたいという思いをもちました。
そうして、上越市外の商店街へ行くことの目的を確かめながら、9月27日糸魚川広域商店街へ訪れました。当日、まずは糸魚川駅北広場キターレで、商店連合会会長の山岸さん、白馬通り商工発展会の橋立さん、中央通り協和会の坂井さんとの交流しました。
糸魚川の商店街が宿場町として発展した歴史、交通の発達とともに、商店街に求められる店も変わり、時代ごとのニーズに応じて商店街も姿を変えてきたことを聞きました。
その後、高田本町商店街の紹介をし、グループに分かれて高田本町商店街や糸魚川広域商店街の現状や取組などを話したり、聞いたりしました。 
午後からは、商店街を班ごとに歩き、店の人から話を聞いたり、交流会で教えてもらった糸魚川ならではの商品を探したりしました。
活動後、子どもは作文シートに次のことを書いていました。
「キターレで山岸さん、坂井さん、橋立さんと交流会をしました。まず、橋立さんのお話を聞きました。江戸時代のとき、京都が都だったから、糸魚川は泊まり場として活用されていたことを知りました。その後、高速道路ができて、人々の行動範囲が広がり、なかなか商店街に人がこなくなったそうです。そうすると、今はネット時代であり、『わざわざ商店街に行く意味は何だ』という大きな問いがうかんできました。次に、糸魚川商店街の池原菓子舗と京屋さんにインタビューに行きました。すごくやすい方で、質問に答えてくれました。高田本町商店街と同じで、高齢化や人口減少よりも、まずは商店街の店に来た人全員が注目するような商品がないといけないと言っていました。問いの答えになるかわからないけど、商店街は人の優しさ、話すことの楽しさを改めて感じられる場所だと思います。」
「山岸さんから昔のことを話してもらいました。江戸時代の移動方法といえば、歩きか船でした。でも、直江津から糸魚川までは約40kmもあります。なので、移動時間は10時間をこえてしまいます。そして、京都まで行こうとすると、親不知という難所があり、一日でそこを越えていくのは到底無理でした。そうすると、どこかで泊まる必要があり、糸魚川がその宿場町として栄えていたことが分かりました。それが明治、大正になると、SLができて、歩く必要がなくなり、宿場町に来る人も少しずつ減ったそうです。そして、高速道路ができて便利になったことにより、どこでも行けるようになります。さらに、スマホ時代になると、いろいろな物が簡単に手に入ってしまうようになりました。そうすると、どんどん便利になればなるほど、商店街の必要性や行く意味が薄れてしまうと思いました。でも、商店街には人が集まり、顔が見え、コミュニケーションがとれる、地域のいこいの場で大事にされる場でないといけないと私は思います。そして、この大変な中を生き抜き、続いているお店は本当にすごいと思います。そして、残っている店にはこだわりや各自の工夫があり、地域に認められているから残れていると思いました。最近は、糸魚川もシャッター（空いている店）が多くなっているそうです。でも、シャッターが多いことは悪いことではなくて、時代に合わせて変わっていく、移り変わりの最中だと思えばいいと聞いて、驚きました。ずっと私は、シャッターを見て『さみしいな』『にぎわいが足りない気がする』と割とネガティブにとらえていました。でも、考えると、その通りだなと思いました。（後略）」
