そとでおさんぽしてあげたい
たったかまきばの活動中、教師に「ミケとメロンと一緒に外に行ってみたいな。今の2年生も行ってたんでしょ。高田城址公園に行きたいな」と話す子どもがいました。
翌日のたったかまきばの時間に、そのことについて教師が仲間に伝えました。「高田城址公園に行きたい」と話す子どもに教師が「何でミケやメロンと外に行きたいの?」と尋ねると、子どもは「ミケとメロンにまちを知ってもらいたい。あとクローバーのある場所に行ける」と話しました。それを聞いた仲間は、「いいね」「ぼくも行きたい」「心配」などと言いました。「いいね」と言った子どもに教師が「どうしていいねなのかもう少し詳しく教えて」と尋ねると、子どもは「外でお散歩してみたい。初めてだからいい」と話しました。そこで、教師は仲間に「高田城址公園に行きますか」と尋ねました。行きたいと考える子どもは、「ミケやメロンが喜びそう」「草がいっぱいのところに行けばミケやメロンは喜ぶと思う」などと話しました。一方で、行くのは心配と考える子どもは「道路でリードを放しちゃうと道路に出てひかれちゃう。そうしたら嫌だ」「ミケやメロンが初めて会った人を噛んじゃうかもしれないから危ない」「段差で転んじゃう」「階段を登ったら心配」などと話しました。心配する子どもの考えを聞いた子どもは、「段差や階段があっても、危ないところに行かなければ大丈夫」「優しく引っ張ったり、ご飯をあげながら行ったりすればそっち(階段)に行かない」「体育館の裏にだって段差があるし、そこで『ミケ、段差だよ』って言って渡れてるから行けると思う」などと話しました。また、「ミケのリードを持てる人が3人しかいないから、もっとみんなチャレンジした方がいい」と話す子どももいましたこの日は、ちょっと出てみることにしました。行く場合、「ミケとメロンの機嫌がどうかも大切」と話す子どもがいたため、ミケやメロンの様子を見てから決めることにしました。
教室を出ると、前庭の小屋にいるミケやメロンにリードを付けました。ミケやメロンに声を掛けると歩き始めました。この日のミケは、立ち止まることなく前庭の小屋からすぐに出てくれました。学校の周りにある門の扉を開けると、ミケとメロンが学校の外へ出ました。
歩道を通る人がいたため、その人たちを先に行かせてから、ミケとメロンと一緒に歩道に出ました。途中で車止めを見つけた子どもは、「ここ気をつけてね」とミケやメロンに話しました。街路樹で歩道が狭くなっているところでは、リードを持つ子どもが縦に並んでいきました。また、ミケやメロンが壁に当たらないように、「もう少しこっち(壁の反対側)に行った方がいい」とリードを持つ仲間に話していました。また、道側の歩道で両手を広げて、ミケやメロンが歩くのを見守る子どももいました。
学校から出て少し歩くと空き地がありました。そこに、ミケやメロンと入りました。そこには柿の木があり、地面に柿の木が落ちていました。地面に落ちた柿を拾った子どもは、ミケやメロンにあげると、ミケやメロン食べました。それを見て、「先生、柿食べたよ。初めて見た」と話しました。また、ミケやメロンが自分から歩くことが多いと感じた子どもは、「今日は、自分からたくさん歩いてくれるね」「初めてだからかな」「ここが気に入ったのかも」などと話しました。
この日の作文シートには、次のようなことが書かれていました。
「きょう、ミケとメロンとまちに、おさんぽにいって、ミケとメロンのきげんはよかったよ。あきちにいって、かきのきがあったよ。おちてるじゅくしてるやつをだれかがあげたらかきをたべていたよ。でも、さいごらへんは、たべていなかったよ。ミケは、けっこうじぶんから、あるいてくれていたよ。ちがうはっぱも、あげてみたけどたべなかったよ。(中略)メロンがおちばをたべているのも、びっくりしました。ミケは、よろこんでいました。」
「きょう、ミケとメロンとまちにいって、たのしかったよ。ミケとメロンがたんぽぽをたべてくれなくてかなしかったよ。もしかしたら、たんぽぽじゃないかもっておもっているけどたぶんそうだよ。でもミケとメロンとはじめてまちにでれたことがすっごくうれしいよ。あしたがはれだったらたかだじょうしこうえんにもいってみたいよ。きょうのミケとメロンのようすはミケはちょっとおこっていたよ。メロンはおこっていなかったよ。ミケにぐーたっちしてもらえたからめっちゃうれしかったよ。」
「きょう、たったかまきばでミケとメロンとまちにいっておさんぽをしたのがたのしかったです。いつもはがっこうのグラウンドとかくさをたべたりしてるけど、がっこうのまわりじゃないところをいったからたのしかったです。メロン、かきをたべてました。ミケはたんぽぽをたべてました。ミケとメロンそんなにがっこうのまわりじゃないところでくさ、たくさんあったのにぜんぜんたべないでみんなのごはんをたべてました。でもかえってきて、グラウンドにいってそしたらたくさんクローバーをたべてました。ミケとメロンでかんじたことは、くさがたくさんあったのにぜんぜんたべてませんでした。ミケとメロンのようすはミケとメロンどっちもげんきでした。」
「きょう、ミケとメロンと、がっこうのそとにでたよ。そして、ミケとメロン、かきをたべたよ。そして、ミケのかおはいくとき『あれどこいくの』こういうかおだったよ。ついたら『かきおいしすぎ』というかおしてたよ。かえるとき『ミケ、もうちょっといたかったよ~』ていうかおだったよ。あしたは、しょうがっこう1しゅうしてみたいきもちがあるよ。」