ホタルは幸せものだな
今回の金谷アドベンチュでは、路線バスと徒歩で金谷山へ向かいました。子どもは、「初めての路線バスだ」「もうアドベンチュが始まっている」「静かにしたり席を譲ったりするんだよ」と話しながら、バスに乗り込みました。本町通りの南端でバスを降り、そこから金谷山へ向かいました。天気は快晴で、仲間と話したり、うっすらと汗を流しながら歩きました。最後の坂道を上ると、金谷山公園に辿り着きました。
広場には牛木さん、近藤さん、森田さんが待っていてくださいました。牛木さんは、ヘビに注意して活動するよう話をしてくださいました。近藤さんは、7月になると桜の染め物ができることを教えてくれました。森田さんは、水路にカワニナをまいたことや、今後、ホタルの鑑賞がしやすいように草刈りをすることを話してくれました。子どもは、森田さんたちと一緒に水路をのぞきに行きました。そして、石のかげに隠れるカワニナを見つけました。森田さんは、「石が大切なんだよ。石がないとカワニナが流れていってしまうんだ」と話してくれました。また、森田さんたちが手作業で植えた千株の水芭蕉が、イノシシに荒らされてしまったところも見せてもらいました。子どもは、森田さんの話を聞きながら「みんなでホタルを見に来たいな」と話していました。
広場に戻り、子どもは計画していた活動に取り組みました。テント立てのリベンジに燃える子どもは、学校でシミュレーションしてきたことを生かして、テントを立て始めました。教師が手伝おうとすると、「今日のミッションは、先生の手を借りないことです」と言い、自分たちの力だけでテントを立てました。
生き物を捕まえたいと考えていた子どもは、この日もヘビを見つけました。それは、牛木さんが写真で見せてくれたヤマカガシでした。触らないようにして逃がしました。また、金谷アドベンチュの手帳「金谷アドベン帳」に、自分の計画を記してきた子どもがいました。仲間と考えたタイムスケジュールを見ながら、たき火用の枯れ枝を集めたり、白旗山まで登ったりしました。そして、白旗山から「ヤッホー!」と何度も叫びました。たき火では、枯れ枝や落ち葉に点火して、火が付くと、家から持ってきたマシュマロを焼いて味わいました。
子どもは、作文シートに次のように書いていました。
「今日、三回目の金谷アドベンチュに行きました。今回は、前と一味ちがいます。行き方と帰り方です。行きは、学校の目の前のバス停で九時二十一分のバスにのり、バス停でおりて、歩いて金谷山へ行きました。バスの中では、最初に前の方に立って、と中から優先席にすわりました。そして、ご高れいの方が入ってきたので、優先席をゆずりました。その時、『ありがとう』と言ってもらってとてもうれしかったです。そして、おりたら、金谷山へ歩きました。思ったより遠くて、坂でした。きつかったけど、ついた時のたっせい感といえば、ちょっとしたものでした。ついたら、森田さんに、ホタルの水路の事についてせつめいしてもらいました。そのせつめいを聞いて『ホタルにこんな事までして、ホタルは幸せものだな』と思いました。」
「(前略)それがおわってから、テントを作りました。テントを作った人は、〇〇ちゃんと〇〇ちゃんと〇〇ちゃんでやりました。みんな成こうしたとおもったでしょ。テントは、うまくいったけど、かなしいことが。チームのみんなでめっちゃ3回目の金谷アドベンチュが楽しみだったのに、友達がかぜをひいちゃったので、これませんでした。〇〇ちゃん、おとといみんなでテントを立てて、そのとき雨がふっていたから、みんなで『もっともっと雨ふれ』って言っていたから、かぜひいちゃったのかなと思いました。本当にざんねんです。またこんど、リベンジしたいです。」